「ヴィヴィアンと セシル・ビートン」アンナ・カレニナ(1948) jarinkochieさんの映画レビュー(感想・評価)
ヴィヴィアンと セシル・ビートン
やはり トルストイの傑作の映像化の 難しさを思う
どうしても アンナ中心になり、彼女の勝手さばかりが クローズアップされてしまう
(おまけに スカーレットの印象が 強烈な ヴィヴィアンである)
恋の相手、ヴロンスキー(キーロン・ムーア)が やや、オッサンくさいのも 年上の女の不安に いまいち繋がらない
(ときめきも伝わらない… 1948年頃のハンサムなのだろうか?)
「息子と同じ瞳…」とか言わせているが、
何処が? である
この役に関しては、実績より 若々しさを選んだ方が(冒険した方が) おもしろかったのでは?
ヴィヴィアンが 絶世の美女なのも、オペラの桟敷席での 恋のライバルへの嫉妬を 無意味なものに、変えてしまう
(楽勝じゃないか)
そして 周囲も彼女の前に ひれ伏してしまうのではないか?
こんなんで アンナの葛藤が、母性愛以外は あまり伝わらず、最後の悲劇が ドラマチックに盛り上がらない
彼女は「悲劇」を呼び寄せそうな美女なのだが、
アンナ役には 少し違和感がある気がする
ただ、セシル・ビートンの衣装は 素晴らしい…
二人のコラボも 楽しい
彼女の美貌を 引き立てるエレガントなものばかりである
ちなみに「マイ・フェア・レディ」でも衣装を担当していて、賢いオードリーは 採用されなかったイライザの衣装も着て、ちゃんと写真を撮っている
写真家から 始まり、舞台装飾や衣装デザインまで 手がけてしまい、ナイトの称号まで授与された 彼の仕事の一端を確認でき、楽しかった
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