「歴史上の人物を登場させたフィクション」アンタッチャブル みっくさんの映画レビュー(感想・評価)
歴史上の人物を登場させたフィクション
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配信で10年ぶりに見た感想。
まずオープニング。
「実話に着想を得た〜」とか、
「原作 エリオット・ネス」とは出ない。
つまり、「実話ベースではなくフィクションだ」とスタンスを明確にしている。
(実際、銃撃戦は無かったらしい)
そして中身。
まず、ヴィランとなるアル・カポネが出てくる。「市長」とおだてられ、マスコミから好かれている。
(後のエリオット・ネスの登場時のマスコミ対応と比較すると面白い)
でも、頬を切った床屋の狼狽ぶりから、「カポネの恐ろしさ」が分かる。(その後のバットのシーンも同様)
「ヴィランが悪く強いこと」は勧善懲悪エンタメの基本。その方がヒーローがカッコよく&倒した時の感動が大きくなる。
そして悲劇を経て、主人公が登場。
でも大黒星。
そこに「メンター」が登場。
仲間を集め、快進撃。
敵の反撃があり仲間が倒れ、絶体絶命。
そして大逆転のハッピーエンドとなる。
この展開とスピード感はエンタメのお手本と言える。
あと、ラストの「陪審員の入れ替え」と「弁護士が有罪を認める」なんてあり得ないが、
冒頭で「コイツは実話ベースじゃない、フィクションだ」と明示してるから「OK」になっている。
実話ベースの映画だと、「事実と違う」ことが批判されることがしばしばあるが、本作ぐらい「突き抜けて」しまえば、そんな批判もない。
それに徹したことが成功の要因の一つだろう。
(事実どおりに作ったら退屈だろう)
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