劇場公開日 1987年10月3日

「正義の実行」アンタッチャブル shosho5656さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0正義の実行

2018年9月29日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

興奮

正義の漢達の話。

実話を基にした原作小説は寝食を忘るるほど夢中になって読んだものだ。

当時は完全にエリオットネス率いるチームに肩入れしていたし、

この映画の作りも完全にアルカポネが悪者として描かれている。

マフィアがどうしようもない奴らであることは自明なのだが、禁酒法という

歪みについて知るにつけ必要悪であったのだと痛感する。

個人的に酒は有害極まりない物質だと思っているが、これが文化や

酒が無くては生きられない人たちの恵みとなっていることは無視できない。

その酒が禁止されて如何に世の人が嘆いたか。その状況に違法とはいえ

一石を投じた密輸マフィアの存在は一概に悪とは言えないだろう。

とは言えショーンコネリー演じる老警官の存在感は主役を食うほどで

エリオットネスが主人公であることを忘れそうになる。そしてデニーロ扮するアルカポネの親しみやすいがその下に冷酷な本性を隠している、そんな
ゾッとする性質をスクリーンを通じて感じ取った。

デニーロの演技方法は独特で、その役に成り切るためにかなり無理をするらしいが、今回はどうしたのだろうか。マフィアに弟子入りでもしたのだろうか笑

様々な暴力的なシーンも特筆すべき点で、ワザとらしさのないシンプルさが
気に入った。

程々の尺で飽きずに見られたのでエンターテイメントとしても一級で
何でもっと早く観なかったのか、自身のアンテナの鈍さが恨めしい。

shosho5656