劇場公開日 2016年10月8日

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「フランスが 正視出来ない戦争」アルジェの戦い jarinkochieさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0フランスが 正視出来ない戦争

2019年2月25日
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映画なのに リアリティーが有りすぎる
フランス軍とFLNの 迷宮の様なカスバでの攻防は 迫力がある
プロである軍隊に 潰されてゆく独立運動組織…

沢山の死者や拷問の映像にマタイ受難曲やグレゴリオ聖歌が 被さり涙が出る…
そしてモリコーネの有名な曲が心を 揺さぶる
イスラムの民への拷問が、キリスト受難に重なる

生活の為に 宗主国フランスに渡った北アフリカの人々の心が、決して同化しないのも解るような気がする

哲学の国(サルトルはFLN支持)を自負するわりには
無理解なフランス
支配層が欺瞞に哲学を利用している気がする

精悍なアリの強く真摯な瞳が、悲しい

利権(油田、天然ガス、領土拡大、など)の為に フランスは アルジェリアの文化とアイデンティティの喪失を 企むが、失敗する… 永遠に搾取出来るとでも、考えたのだろうか?

今、不安なフランス
2018年 マクロン大統領が (やっと)アルジェリア独立運動時の拷問での 仏政府の関与を認めている
彼等の ヴェールに対する恐怖は、
理解出来るが 自業自得という側面も
災いが 次の世代に 引き継がれなければ、よいが…

イタリア、アルジェリア合作の
歴史的な戦争映画に なりました

jarinkochie