アポロンの地獄のレビュー・感想・評価

フェリーニやヴィスコンティ、アントニオーニなどの他のイタリアの名匠たちに比べると、どうもパゾリーニ監督の作品は生理的にというか、肌に合わない‼️最高傑作の呼び声高い今作も同じ‼️ギリシャの悲劇「オイディプス王」を原作としていて、確かに見応えはあるんですけど、土俗的というか、乾いた印象があって悪いタメ息ばかり出てしまう‼️「父を殺し、母と交わる」‼️オープニングとエンディングに現在のショットが出てくるんですけど、現代にも通じる、現代でも同じような悲劇が起こってますということでしょうか⁉️物語の救いのなさだったり、絶望のあまり両目をえぐった主人公のビジュアルだったり、やはりタメ息ばかり出てしまう‼️

神秘的な雰囲気が全編にわたり漂っている。日本の能のような笛の音。美しい空。

最初と最後は現代に舞台を移すが、これは監督自身をエディプス王に投影しているかららしい。

運命に抗おうとする青年の話であり、男はみな母と愛で結ばれたいという欲求があるというある種人間の業を描いていた。

監督の人生や他の作文を観ているとまた違った解釈ができるかもしれない。