アニーよ銃をとれのレビュー・感想・評価
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ミュージカルの名作にして古典
ショー程素敵な商売はない この名曲を知らない人はまず居ないのではないか? それほど有名な楽曲がメインに据えられている 本作のテーマもそこにある 音楽は巨匠アーヴィング・バーリン 名曲ばかりだ そして振り付けもまた素晴らしく、俳優達が縦横に華やかなダンスを見せてくれる 衣装、美術の素晴らしさにも注目したい ハリウッドの黄金期の実力のほどがどれ程の高いレベルが一目で分かる ベティ・ハットンがとにかく素晴らしい 主人公の山だしの下品さ、たくましさ そして憎めない純真さと単純さを、余すところなく完璧に表現仕切っている 彼女の全身でそして顔一杯に溢れる表情を観るだけでもう心が晴れる 当初はなんとジュディ・ガーランドが主演で撮影が途中まで進んでいたとのこと 精神を病んでいた彼女は途中降板してしまったので、やむなくベティ・ハットンに交代したという経緯だそうだ DVDの特典映像で彼女の歌や踊りのシーンが観ることができる しかし、明らかにベティ・ハットンの方が良い ジュディ・ガーランドの演ずる主人公は確かにかわいいし、演技も歌も踊りも上手い でもハットンと比べると線が細いし、可憐だ 山だしのたくましさ、下品さがどうしても足らないのだ それが不足してしまうと、「銃では男を捕まえられない」のオチが小気味良く決まらない 第一、ジュディ・ガーランドでは心が晴れないのだ 本作の成功はもちろんアーヴィング・バーリンの楽曲によるものが一番大きい だが、その次はジュディ・ガーランドが降板してべティ・ハットンが起用されたところにあるのでは無いだろうか ハジュディ・ガーランドでももちろんヒットしたであろうが、ハットン主演で正解だったのだ
There is no business like show business. 良くできたコメディミュージカル
1950年なのでかなり古いですが、良くできたミュージカル作品でした。実在の人物アニー・オークリーをモデルにしたコメディです。
もうベティ・ハットン演じるアニーの顔芸がとってもキュートで素晴らしい!どんな感情かを全て顔で表現できてます。当時は感情とか観客に分かりやすく伝える事が重視されていたのではないかな?と思うのですが、アニーはこれ以上ない程分かりやすいです!シッティングブルに気に入られ、いきなり娘になってしまうシーンとかメッチャ笑えました。
ミュージカルだけあって楽曲がまたいいんですよね。何度も流れる「There's no business like show business」やアニーとフランクの掛け合いが楽しい「Anything you can do」等観てて気分が上がる楽曲が盛り沢山。インディアンのガチャガチャ感とか大好きです!やっぱミュージカル映画っていいですよね~。
最初は男勝りで勝ち気だったアニーもどんどん綺麗に成長して、最後は男を立てる事も身につけていったのに対し、フランクは最後まで変わんなかったですね。途中まではフランクの方がリードしてた感じでしたが、アニーに追い抜かれ、最後は自分が立てられた事にも気が付かないフランク。アニーよ、そんな男の何処に惚れた?
なにぶん古い時代なので女性蔑視的だったり、おもいっきりネイティブ・アメリカンをインディアンと呼んでたりとするのは多少気になりましたが、致し方ない所かなとは思います。シッティング・ブルとか実在の大物を変なキャラで出しちゃってるのは大丈夫なの?と変な心配もしてしまいますが。あ、でもパパ・ブルはいいキャラでした。
ちょっと調べるとインディアン描写が問題でしばらくメディア化できなかったようですね。でも、これだけ楽しい作品が埋もれてしまうのは勿体ない物だなぁっと思います。映画ですもの。多少気になる事はあっても観てて楽しんだ者勝ちです。細かい事より素晴らしい楽曲を楽しみましょう!
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