暗殺者の家のレビュー・感想・評価
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こうしてミステリー映画は発達していったのでした
ヒッチ最初の出世作です。
昭和9年といえば満州事変の年ですからさすがに画面構成も進行も稚拙ですが、映画史の授業でミステリー映画草創期の重要作として講義されるんでしょうね。
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20年の差
原題をみてアレって思ったら、「知りすぎていた男」(56)は今作のリメイクだったんですね。リメイク版は洗練されていて、主題歌「ケ・セラ・セラ」という華もあり、名優ジェームズ・ステュアートの演技も素晴らしいし、圧倒的に面白かったという印象です。それに比べてしまうと、ストーリーテリングに流暢さがないという印象でした。ひょっとしたら今作の方がリアルなのかもしれませんが、スリルやコミカルさはリアルなだけでは伝わらないってことですね。
【『知りすぎていた男』としてリメイクする作品の原型。『知りすぎていた男』と作品トーンは可なり異なり、ラストの暗殺者達と警官の銃撃シーンはサスペンスフルである。】
■ローレンスは妻・ジルと娘を連れて出かけたサン・モリッツで殺人事件に遭遇する。殺された男の最期のひと言を聞いたローレンスは、男の部屋で戦争の引き金となる暗殺計画が記された紙片を見つける。秘密を知ってしまったローレンスは娘を誘拐されてしまい…。ー
◆感想
・粗筋は、『知りすぎていた男』とほぼ同様なのだが、暗殺者達が最後まで抵抗し、死屍累々の山を築いていくところは、イギリス時代のヒッチコックはストレートに物語を展開するのだなあ、と思った作品。
<娘、ベティを屋根の上追い詰めて行く暗殺者の一人を母が、ライフル一発で仕留めるシーンは、”母は強し!”と思った作品でもある。>
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