アタック・オブ・ザ・キラートマトのレビュー・感想・評価
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くだらないよ!しかし、バカバカしくも愛さずにはいられない…!
トマトを使った演出が伝説的に面白い!巨大トマトが押し寄せるシーンや、倒れた人の上をちょこまか動き回るストップモーションのトマトたちには思わず笑ってしまいます。
しかし…トマトが人を襲うなんて、勝ち確アイデアのはずなのに、どこか惜しい仕上がり。ストーリーやコメディの押しが少し弱く、「もっとトマトとの戦いを観たかった…!」という気持ちが残りました。まぁ、70年代の笑いの感覚なので、仕方ないかな。
本作のくだらなさ全開の姿勢が、後のB級・Z級映画に大きな影響を与えたと感じます。特に「アイデア一発勝負で映画を作る」という精神は、現代のインディーズや低予算映画の制作にも脈々と受け継がれていると思います。ポロニアみたいなメインモンスターだけ変えて同じような映画撮りまくるアホもいますが…。
映画史において本作は、B級映画の象徴としてだけでなく、「くだらないものが愛される文化」を生んだ原点の一つと言えるでしょう。観る人を選ぶ映画ではありますが、その影響力は無視できないのであります。
感想メモ
B級映画好きだったら全然見られる、と思う
トマトが人を殺す訳ないでしょ〜、みたいなホラー映画の導入がほぼない!タイトルとイントロだけでキラートマトをみんな受け入れてて良い
ラストシーン、食べ物を粗末にすることに嫌悪感を覚える人は注意!
小ボケが多すぎて拾いきれない
なんか急に歌い出す、しかも全然違う声でアフレコいれてるよね、最後男女逆で口パクしてたもんな
トマトに潜入する時は、ケチャップをくれ、と言わないように!
トマトに襲われているシーンはなんかの球技をしているようにしか見えん
覆面パトカーの車体に覆面パトカーって書くな!
トマトの耳ってそこにあるんですね、耳あてトマトちゃんかわいい!
会議のシーンが既視感あると思ったらチェンソーマンのopでパロってたやつか…
なんとも憎めない
余りにも有名なホラーコメディ作品、超カルト映画ですね。
Z級映画という言葉はここから始まった気がします。
不条理で品が無くひどく稚拙、だけど魅力に溢れておりマルチメディア展開もしていますね。すごい愛されているのがわかります。
冒頭でヒッチコック「鳥」を引き合いに出すのがもう大胆不敵。
あとopの歌が格好良くって、且つ歌詞を読むと作品を観なくても内容が全て分かってしまうのがすごい。
そして突如始まるミュージカル。しかもOP同様歌が上手いんですよね。
随所に乾いたギャグも挟んでおり、またそれが全部寒い。
終わってみると、一体おれは何を観ていたんだろう?って気持ちになりますよ。
でもなんとも憎めない、愛らしい作品なんです。
愛すべきB級ホラーコメディ
もっと徹底的にやれよ!
クソ映画にも流儀というものがある。クソであることに自覚がないまま徹底的に本気でやるか、確かな自覚を持ったうえで徹底的にバカをやるか。前者はやろうと思ってもできるものではなく、それこそエド・ウッドのようなごく一部の天才クソ映画監督のみが成しうる所業だ。
一方で後者もまた至難の業。クソ映画を作ろうと意気込んだところで、途中で怖気付いて少しでもブレーキを踏んでしまうと途端にただの駄作へと落ちぶれてしまう。S・キングの『地獄のデビル・トラック』や石井輝男の『恐怖奇形人間』なんかは最初から最後まで少したりとも速度を緩めなかったがゆえにクソ映画として大勝利を収めていたように思う。
で、本作だが、クソ映画としてはすこぶる出来が悪い部類に入ると思う。自身がクソであることに強く自覚があるくせに、そこに徹底性が込められていない。クソ映画を貫徹することに対して中途半端に恥じらいがあるのか、言い訳がましい冷笑が作品のほとんど全体を覆い尽くしている。みなさんこれはクソですよ〜真に受けないでくださいね〜とでも言わんばかりの生温い目配せシーンが延々と続く。
これは他の立派なクソ映画に対して失礼きわまりない。クソ映画など小手先の技巧だけでじゅうぶん再現可能だろうという監督の傲慢さと浅薄さが滲み出ている。そんな熱量も勢いも欠いたおためごかしの擬似クソ映画に愛すべき点など一つもない。
本当にクソ映画がやりたいのならくだらない自尊心は捨ててひたすらクソ映画作りだけに集中してほしい。そういう徹底性があってこそ歴史に名を残す偉大なクソ映画が生まれる。
伝説のおバカ映画。たまには何も考えずに笑える映画を、と思って選んだが却って考え込んでしまった。
①冒頭、ヒッチコックの『鳥』を持ち出して鳥が人間を襲うのであればトマト(野菜)が人間を襲っても良いだろう、という無茶振りには敬意を表す。②一応ホラーらしいが普通のトマト及びハリボテ丸わかりの巨大トマトが迫ってくるだけで少しも怖くない。倒れた人の横や上にトマトが置いてあるだけで傷もないし(それはそれでシュールな画だが)。何よりキラートマト襲撃のシーンが少なくて殆どが頭の悪そうなオッサン連中が内容のない会議をしていたり右往左往しているシーンばかり。突然ミュージカルになるし。サンフランシスコなのに平気でニューヨークにしているし(流石に気が咎めたのか2回目の時は?マークを付けていた)。③アメリカ人には面白いネタやジョークが散りばめられているのかも知れないけれども、こちとらは少しも可笑しくないので段々飽きて最後まで見届けらのが苦痛になってくる。ラストシーンに近く大量のトマトが踏みつぶされるシーンでは、“食べ物は大切に”と教えられた世代としては「まあ、何と勿体なく罰当たりな」と憤慨してしまった。④とてもヒットチャート一位とは思えぬ人をなめたようなダルい歌がキラートマトを普通のトマトに戻すアイデアだけがティム・バートンの『マーズ・アタック』の元ネタになったらしいから、それのみで映画史に名を残すことになった駄作。
トマトを動かす気がない
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