「まさに禁断の愛」愛の嵐 ジョニーデブさんの映画レビュー(感想・評価)
まさに禁断の愛
この映画を見て「近松物語」と「聲の形」を連想した人はまず私ぐらいしかいないと思う。でも、特に「聲の形」については、いじめられる者といじめた者が恋愛関係になる点が、「愛の嵐」では、迫害を受けた者と迫害をした者が惹かれあうという点で似てると思う。
原題はnight porterで主人公の職業のことだ。ホテルの夜警として働いている主人公(ダーク・ボガード)は、実は元ナチス親衛隊であったが、それを隠すためにひっそりと生活しているのであったが、ある日シャーロット・ランプリング演じる女性と再会してしまう。実は彼女は戦争中に彼によって性的な迫害を受けていたのである。彼女は再会最初は彼を拒否していたものの、次第に彼に溺れてしまう。この展開は私には理解できない。ただ、この展開こそがこの映画のメインテーマなのであるが。ちなみにこの映画の監督は女性である。
彼女(シャーロット・ランプリング)は、彼と同じ元ナチス親衛隊たちにとっては招かれざる客だった。彼らにとっては彼女の存在そのものが、自分たちの存在を脅かすものだったのである。
全編退廃的ムード満載の中で物語が進行していくが、結構引き込まれてしまう。 若い頃のシャーロット・ランプリングは、この映画と「地獄に堕ちた勇者ども」が彼女の良さをよく引き出していた映画だと思う。映画史上、退廃的ムードがいちばん似合う女優ではないだろうか。その次がドミニク・サンダかな。
最後、ある程度は想像していたものの(心中か殺されるか)、やはりちょっと切なかった。雰囲気的に「聲の形」のようなハッピーエンドにはなるわけないが。
お邪魔します。
この映画とても記憶に残っています。
(レビューはありません)
ランプリングは何不自由ない人妻でしたね、確か。
それなのにダーク・ボガードに引き寄せられてしまう。
若かった私には刺激が強くて、背徳の香りが今でも
印象に残っています。
リクエストに応えてくれたジョニーさん、本当ありがとうございます。
この映画、批判される方が多くコメントする事、事態勇気がいると思います。
重ねて御礼申し上げます。
この映画、私が中学生頃の映画と思いましたがポスターが衝撃的で印象に深く残っています。
シャーロットランプリングさんがナチスの帽子をかぶり上半身裸で踊るシーンは後のアーティストに影響を与えたと言われています。
このシーン個人的に大好きなシーンでありシャーロットランプリングさんが理屈抜きでかっこいいと思っております。
(自作のTシャツを作り着ている次第です。絶対販売されないと思いまして)
コメントされた意見についてはほぼ私と同意見と思いました。
他の作品(小説?)と比較された意見は説得力がありますね。
倫理的に安易に称賛出来る作品では有りませんが、何故か心に残る作品です。
ラストは本当に切なく美しいシーンですね。
多分私は、この様な破滅に向かう生き方をどこか羨ましく思う気持ちがあるのだと思います。(良くないと思いつつも)
今の時代、絶対作れない映画と思います。
ジョニーさんの深い見識にたったコメント参考になりました。
ありがとうございました。!