劇場公開日 2006年3月11日

「幸せ感に包まれて」かもめ食堂 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0幸せ感に包まれて

2023年3月17日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

2006年。
原作:群ようこの書き下ろし小説
監督:脚本:荻上直子
主演:小林聡美。片桐はいり。もたいまさこ。

とても好きな映画です。
特にサチエ(小林聡美)就寝前にする合気道の膝行(しっこう)の所作が美しい。
サチエの店じまい後の日課の水泳をするプールが素敵。
そして現実にも小林聡美さんは水泳が得意なそうで、
スクール水着みたいな水着で泳ぐ姿が、なんとも美しい。
小林聡美さんの決して美人女優ではないのに、その姿、所作、
話し方の抑揚の美しさに、うっとりします。
やはり選りすぐられた知性と美。

この映画から日本人のフィンランド・ブームがはじまったのだろうか?

「かもめ食堂」
一番乗りの客は「豚身昼斗念」
ミドリさん(片桐はいり)がトンミ・ヒルトネンに付けた漢字名。
彼は「かもめ食堂」第一号の客で永久コーヒー毎日無料の権利を貰った
日本大好きなフィンランド青年。
サチエさんは言います。
「なにがなんでも日本である必要はない」
そんな自由。
こんな自由。
サチエさんにもそこまで達観するには、色々あっただろうし、
ミドリさんは、暖かい食事を振る舞われて「涙ぐむ」ほどの過去がある。
マサコさんには20年介護して見送った両親がいて、エアギターのコンテストに
魅せられてヘルシンキに来たのです。

「かもめ食堂」の外観や内装にオープンキッチン。
おにぎり、シナモンロール、
なんていうことのない豚カツや生姜巻き。
フードコーディネーターの飯島奈美さんの料理は美しく本当に
美味しそう。
エンディングテーマ曲。井上陽水の「クレイジーラブ」
センスの良さが光ります。
そして片桐はいりさんと、もたいまさこさん。
毅然とした中に優しさや深さがあって、本当に人間的に素敵。
ヘルシンキの街と食堂に来る体格のいいフィンランド人。
異国情緒たっぷりです。
けっして窮屈ではない豊かさ。

荻上直子監督の最新作
「川つぺりムコリッタ」を観た後なので、無性に「かもめ食堂」が観たくなりました。
「川っぺり」では「かもめ食堂」よりファンタジーではないリアリズムを
追求して、前科者の青年を取り巻く人間模様を時にシニカルに描いています。
荻上直子監督も36歳から51歳へ。
色々な人生経験を積まれたのでしょう。

琥珀糖
とみいじょんさんのコメント
2024年10月2日

共感とコメントをありがとうございます。

本当に、ふとした時に見たくなります。普段は忘れているのに、忘れていたものを取り戻すような。

>今、なぜか小林聡美さんが、泳いでいるプールのシーンが
浮かんできました。
 わかります。料理に視点が行ってしまいますが、小林さんの所作の美しさ。水の中で自由なようで、基礎がしっかりしている動き。妙に、心に残ります。

とみいじょん
りかさんのコメント
2024年1月16日

こんばんは♪
失礼いたします。
フィンランド、住みやすい国だったか、住みたい国で一位らしいです。だから選ばれたのかもしれません。🦁

りか
りかさんのコメント
2024年1月9日

こんばんは♪
コメントしていただきましてありがとうございました😊
‥‥、私は、行くなら、せっかく旅費使うなら、イギリス🇬🇧フランス🇫🇷イタリア🇮🇹とかでございます。
フィンランド🇫🇮、今、さっむそうじゃないですか⁉️

りか
りかさんのコメント
2024年1月9日

こんばんは♪
共感していただきましてありがとうございました😊
全てに透明感のある作品でした。
フィンランドブームなのですか。🦁

りか
marimariパパさんのコメント
2023年6月15日

琥珀糖さん
共感&コメントありがとうございます。そうですね。私は荻上監督初心者ですがこれらの作品の中で20年近く経っているんですね。
逆に今からでもいい作品を観られることに感謝したいと思います。
素敵な作品を提供してくれる楽しみな監督さんですね。早く彼らが本気で〜探さないと、です。

marimariパパ