青島要塞爆撃命令のレビュー・感想・評価
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痛快無比
Amazon Prime Video(東宝名画座)で鑑賞。
邦画では珍しい第一次世界大戦を舞台にした作品。悲壮感は無く、まさに「明るく楽しい東宝映画」で痛快無比でした。
加山雄三らが扮するパイロット連の醸し出す空気感が良く、コミカル且つ決める時は決める緩急が巧みだと思いました。
コメディーが得意な古沢憲吾監督の演出だからこそかも。どこか若大将シリーズに似ていたのは気のせいじゃないはず。
エンタメに徹しているのでどこまで史実なのかは分かりませんが、クライマックスはハラハラして手に汗握りまくり。
円谷英二特技監督による特撮シーンとの親和性も抜群で、古沢・円谷コンビの次作「大冒険」に繋がるのも納得でした。
[余談]
浜美枝がとにかく美しかったです。
私の好きな特撮シーン
日本初の海軍航空隊としてドイツ帝国軍に立ち向かった若者たち(加山雄三、佐藤允、夏木陽介)を描く、草創期の飛行機モーリス・ファルマン水上機が活躍する珍しい第一次世界大戦を扱った東宝戦争アクション娯楽作です。複葉機の空中戦も見応えありますが、私の好きな特撮シーンは、クライマックスの弾丸運搬列車が大爆発を起こしながらビスマルク要塞に突っ込んでいく円谷特撮。当時「モスラ」「世界大戦争」「妖星ゴラス」と世界の特撮のトップレベルの作品を完成・成功させて黄金時代を迎えつつあった頃の円谷英二と、ダイナミックな演出の古澤憲吾。「特撮は迫力が無いから使わない」と主張していた古澤監督でしたが、特撮の出来を見て「やっぱり円谷だよな」と平伏していたそうです。昭和40年にも古澤憲吾監督は円谷英二と組んで植木等主演の特撮アクション喜劇「大冒険」を監督しています。
日本版ナヴァロンの要塞! とにかく面白い!痛快戦争アクションです
これは面白い!痛快戦争アクション!
舞台は中国青島なれど、時は1914年大正3年10月
つまり第一次世界対戦のお話です
なので敵はドイツ軍です
お話は大まかに史実を取り入れていますが、ほぼフィクションです
ドイツの青島要塞にあるビスマルク砲台により、陸からも海からも近寄れず攻めあぐねている日本軍は、創設間もない飛行機部隊に出動を命じるというのがお話の発端
何かにお話がにてると思いません?
そう「ナヴァロンの要塞」です
あちらは原作が1957年刊行の英国のベストセラー、1961年に映画化されて世界的な大ヒット映画なのはご存知のとおり
本作は1963年公開です
おそらく、それに強い影響を受けており、青島要塞攻略を題材にして日本版ナヴァロンの要塞というべき内容になっています
第一次大戦のお話ですから、飛行機は複葉機、それもブルーマックスみたいなものじゃなくてもっとボロ
最初の出撃は爆弾もなくレンガや五寸釘を投下する始末
天空の城ラピュタぽい感じがあります
日本の飛行機隊員の服装が、ラピュタの空賊ドーラー一家ぽいです!
ドイツ軍もどこか緩いです
それでもスパイはでるは、敵地不時着敵中突破はあるは、空中戦はおきるは、それも手持ち機関銃で撃つんです!盛りだくさんです
日本の航空部隊事始的な楽しさがあります
最後はもちろん爆撃大成功で敵要塞大爆発!
これがまたナヴァロンの要塞ぽくってドキドキして、大爆発シーンではカタルシスを感じれます
池部良が隊長、部下に加山雄三、佐藤允を配しているのは前作の太平洋の翼の流れですが、独立愚連隊西へのテイストの匂いが漂います
特撮もなかなかです!
弾薬列車のカットはとても良い出来映えです
青島要塞の砲台地下施設の爆発シーンはウルトラセブン最終回のゴース星人の地下基地爆発シーンを彷彿とさせます
とくかく難しいこと抜きの痛快戦争アクションです!
第一次世界大戦を題材にした映画は洋画には沢山ありますが、残念ながら日本では本作くらいしか思い浮かびません
もっと撮られてもよい題材だとおもいます
もったいないです!
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