「極上のエロス。」憂国 羅生門さんの映画レビュー(感想・評価)
極上のエロス。
とても上品でエロくて興奮しました。特に奥さまの慎ましさの中にある献身に心を射貫かれます。堪らない夫婦愛です。死を覚悟した性交はドーパミン出まくりでリミッター越えの天上知らずでしょう。「仮面の告白」や「音楽」でもズキズキきましたが、谷崎潤一郎の「鍵」レベルで興奮しました。日本の「SM」は西洋のサディズム・マゾヒズムとは違い、許し合い信頼し合いそしてそこに甘えて身を焦がし奈落の底まで堕ちていく失墜感が快楽なのだろうと思います。単なる加虐などエロスではないと信じたい。その意味でこの「憂國」は、その究極の愛の形に見えて眩しかった。
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