「仲間コンプレックスの細田監督」ONE PIECE ワンピース THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島 蜂蜜と琥珀さんの映画レビュー(感想・評価)
仲間コンプレックスの細田監督
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作画が細田監督らしくて、細身な麦わら一味。
あっさりした絵柄で、ダークさが際立つのでONE PIECEの「俺たちはファミリー」感が苦手な人でも見ることができるだろうと思う。
個人的には「細田監督が、新しい仲間に入りたかった作品」という印象がつよい。
正直麦わら海賊団には何の見せ場もない。
それゆえに、ONE PIECE原作ファンに受け入れられるかというと、それは難しいだろうと思う。
「本当はわかってたけど、敢えて言わなかった」「仲間を失っても新しい仲間を作ればいい」
「本当は強いって信じてるから!」
と、キャラクターに細田監督自身を鼓舞してもらう為に作った作品だと感じる。
作家優先という意味では、宮崎駿、富野由悠季
押井守あたりの、監督と同じではあるので、作風自体は素晴らしい。
ここは好みになるけれど、でも原作を壊した上で面白かったか?と問われると首を捻るばかりである。
着地点が「新しい仲間を作ればいいんだよ」というのであれば、いっそ麦わらの一味は死んでよかったかもしれない。
仲間に固執するのであれば、男爵の秘密を知った時点でルフィや他のキャラクタの葛藤描写があってもよいだろう。
細田キャラが、あまりにも淡白かつモブ感が強く、信念が薄っぺらに感じ、「これで良いのかなぁ」と感じる
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