劇場公開日 2004年12月4日

「マトリックスを撮りたかった北村監督、怪獣映画を依頼した東宝」ゴジラ FINAL WARS ヒロさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0マトリックスを撮りたかった北村監督、怪獣映画を依頼した東宝

2019年5月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

単純

多分、北村監督はアクション映画を撮りたかったのである。それはいい。だが東宝は怪獣、ゴジラ映画を依頼した。クライアントの要望と受注先の仕事にズレがある。それも仕方ない。よくあることだ。
しかし愛が無いのである…。怪獣、ゴジラに対する愛が無い。それが一番、かつ根本の問題だと思う。エメリッヒ版ゴジラと同じ印象。北村監督はそもそも怪獣に興味が無い。
最後のゴジラ映画として全く新しい作品を依頼した東宝、依頼を受けて自分の映画を撮った監督、ゴジラ有終の美を見に来たファン、皆んなが皆んなの思惑を持って集まり誰も得をしなかった。

全体的にチープな印象を受けた。VSシリーズの時はもう少し高級感を感じた。
「観客」ではなく「視聴者」にされている感じ。カウンターの寿司屋だった店が回転寿司屋になったイメージ。

また、自分が映画を見ている時に気にしている事がある。「コチラが気をつかわなくて良いか」である。
映画でついている嘘を最後まで突き通して欲しい。コッチが補完したり妥協したり気をつかわせて欲しくない。この映画は大分、気をつかった。
型を理解した上で新機軸を打ち出すのは「型破り」だが型を知らなければ「形無し」である。途中から破茶滅茶に着いて行けなくなった。最後に伊福部昭も流さないゴジラシリーズってなんやねん…。

ヒロ