大江戸千両囃子

劇場公開日:

解説

旗一兵の原作を、「怪猫腰抜け大騒動」の中田龍雄が脚色、「快傑まぼろし頭巾」の佐々木康が監督に当る。撮影は「蛇姫様(1954)」の松井鴻、音楽は「名探偵明智小五郎シリーズ 青銅の魔人 第一部」の万城目正の担当。出演者は「お夏清十郎」の美空ひばり、「竜虎八天狗 四部作 第一篇水虎の巻 第二篇火竜の巻」の東千代之介、「残月一騎討ち」の大友柳太朗、鈴鳳劇の大江美智子、「紅孔雀 五部作」の西条鮎子などである。

1955年製作/85分/日本
劇場公開日:1955年1月9日

ストーリー

師走の風も冷たい武州烏山の城下町では、江戸で人気の女歌舞伎中村華扇の一座が大評判、今日も花形中村小春の唄と舞が行われているが、小春は扇を忘れて困っていたので、狂言方の半次郎が立派な扇を差し出して急場を救ってやった。見物に来ていた烏山藩の家老大垣主膳は、小春の手に開かれた天女の扇を見て、何故か驚きの色を浮かべた。その頃、烏山藩の江戸屋敷では、奥方お京の方が絵島源之丞を招いて内密の相談。殿の跡部采女守にもらった天女の扇を、将軍家より拝領の品とも知らす、乳兄弟の半次郎に与えてしまい、年賀の宴に必ず携えて登城せよという上様の御諚に弱り果てているのである。そこで源之丞は半次郎を追って江戸を発ったが、この密談はお家横領を計る家老一味に盗み聞きされていた。源之丞が華扇一座を訪ねて半次郎に会った時、それと感づいた敵の大九郎らが駈けつけ大乱闘となった。半次郎は斬られたが、素早く扇をすり替えたので、一味は引きあげ源之丞もその後を追った。半次郎は小春に天女の扇を托して死んだ。扇を持って江戸へむかう小春は、実は幼い時両親に死別し一人の姉を探して歩く身だった。小春の身は何時しか大九郎一味につけ狙われていた。その頃源之丞も小春を追っていたが、八丁礫のお柳という女道中師に慕われていた。だが、お柳の協力も力があって、一時は奪われた扇も取り戻され、更にかつて悪家老の陰謀に追われた烏山藩士藤崎十兵衛も味方に立ち、大九郎一味を斬り、扇は無事にお京の方にとどけられ、殿の顔色も晴れた。お柳は実は小春の姉だった。そして源之丞を愛する妹小春のために、自分はそっと身をひいた。

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