「品質保持期限」美女缶 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
品質保持期限
2004年公開作品
監督と脚本は『Sweet Rain 死神の精度』の筧昌也
『電影少女』を彷彿させるSFファンタジーだがラストはまさかの展開
粗筋
役者を諦めマリとの同棲を解消しアパートに引っ越してきた大街健太郎
隣人の富岡は変な眼鏡に無精髭を蓄えランニングシャツに小豆色のジャージズボンといかにも非モテ男だったが彼の部屋からたくさんの美女が出てきた
富岡が捨てたゴミ箱の中からは美女缶なるものの空き缶が大量に出てきた
富岡の部屋に忍び込んだ大街は美女缶のうちの一つを盗んで部屋に戻った
さっそく缶を開けてピンク色のゼリーを40度のお湯に入れると30分後に美知川ユキが現れた
静岡から上京した短大生という設定で
品質保持期限2001年8月31日
うなじパイにちょっとだけ笑った
ビデオテープの綿密な内容はオリジナルの「美知川ユキ」もしくはモデルの存在を感じさせる
まあファンタジーだし深くは考えない方が良い
大街もじつは腰の部分に品質保持期限が
2001年8月25日
彼もおそらく同じメーカーの缶詰から生まれてきた人造人間なのかもしれない
きっと大街の缶詰(おそらく彼氏缶?)を開けたのはマリ
この手の話で彼女という存在は必要ないのではないかと感じだがいやいやそうではない
なるほどそういうことか
ビデオで自分の事実を知ってしまい部屋を飛び出したユキを見つけた自分の事実を知らない健太郎でラスト
終盤はお見事
この発想はなかったわ
これをやりたかったんだな
健太郎とユキの淡い恋愛部分が薄っぺらくグダグダなのもそのせいかもしれない
配役
売れない俳優を辞めて就活中の大学生の大街健太郎に藤川俊生
美女缶の美知川ユキに吉居亜希子
大街の隣人の富岡に小沢喬
藤川の彼女のマリに木村文
「美女缶」ビデオ講師にジョン・ウィリアムズ