「生まれて初めて泣いた映画」世界の中心で、愛をさけぶ しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
生まれて初めて泣いた映画
DVDで3回目の鑑賞。
原作は未読、連ドラ版も未見。
初めて観たのは中学生の時でした。
まだ恋愛なんてしたことは無かったけれど、サクとアキの純愛とその結末に強く胸を締めつけられ、魅せられ、感動の涙を流しました。映画を観て泣くだなんて初めての経験でした。
当時、いわゆる難病物がブームだったし、映画やドラマなどで多くの作品がつくられていましたが、本作に勝るものは無いのではないかと思っていましたし、その気持ちは今でも変わりません。青春のもどかしさ、戸惑い、突きつけられた生と死の重さに、思春期の僕は大層心揺さぶられたのでした。
8年ぶりに鑑賞し、とても平凡なつくりの映画だと云うことに気づきましたが、それによって感動が薄まってしまうと云うことはありませんでした。逆に大人になって、新たにグッと来るポイントを見つけることが出来ました。
大人になったサクがアキとの思い出を辿り、彼女の最後の望みを知り、オーストラリアのウルルで過去を未来に昇華させるラストシーン。止まっていた時間が動き出し、前へ進み始めたサクの姿に、勇気づけられた自分がいました。
初々しい森山未來や長澤まさみの演技は今観ても素晴らしいの一言。心の機微を繊細なタッチで捉えた行定勲監督の手腕もお見事でした。原作には無い(最近知った)現代パートも、想いは時を越えることが出来ると云うことを表現するのに欠かせないものではないかなと思いました。
※修正(2024/03/13)
kossyさん
コメントありがとうございます!
?を途中で感じなくさせてくれるのが本当にパワーのある作品ですよね!
牛乳瓶の蓋…小学校の時に集めてコインに見立てて友達と遊んでました(笑)
しゅうへいさんのレビューを読んで、急に見たくなりましたw
久しぶりに見ると、自分の記憶がいかに曖昧なのかわかりました。
墓泥棒してもいいのか?高校生がボートを操舵していいのか?疑問はいくつもあるのですが、すっきり泣かせて終わってくれた。
ちょっと気になったのは、朔が牛乳瓶の蓋が好きだと言ってたこと。そんなん好きなヤツおるんかい!って・・・