「許される浅はかさと許されない浅はかさ」問題のない私たち Chisaさんの映画レビュー(感想・評価)
許される浅はかさと許されない浅はかさ
イジメの首謀者だった笹岡澪(黒川芽以)は、美人で性格のひん曲がった新谷真綺(沢尻エリカ)が転校してきたことにより、いじめられる側に転落する。
生徒間のイジメ、教師からの嫌がらせ、保護者の無関心など、過酷なんだか下らないんだかわからない中学生の日々を描いた作品。
原作小説は当時15歳の中学生だった牛田麻生による。
若かりし頃の沢尻エリカ観たさに鑑賞。
すげぇ・・・自分の中学時代そのまんまでやんの・・・!!
牛田麻生って当時のクラスメイトじゃないかと思うレベルで超デジャビュ。
イジメの標的は次々と変わり、標的が変わってしまえば何事もなかったかのように仲良くなり。
むしろ一番いじめていた奴と一番いじめられていた奴が仲良くなるパターン。
首謀者はだいたい絶世の美女とかじゃない、どっちかっていうと「なんでみんなこいつの言うこと聞いてんの?」っていう、特にパッとしない子なことが多い。
でなんか最終的に何かを悟ったような演説をしちゃう。
身に覚えがありすぎてまんまといろいろ思い出してしまった、、、
迷いなくクズだった私の暗黒時代、、、おえ
「それを乗り越えたからこその今」とか笑って流してまとめて密封して10kgの重しつけて鍵付きの地下室に並べた棺桶の中に仕舞い込みたくなるけどそれすらもできない1mmも思い出したくない触れたくない中学時代な。特に2年生な。
一方で、センセーショナルな作品にしたいがために誇張しすぎて「さすがにそれはないだろ」っていう箇所も多々あった。
何の相談もなしに再婚相手を突然家に連れてくる父親。
万引きしたところを生徒に目撃され、自分の保身のためにすぐバレる罠でその生徒をハメた挙句、案の定クラス全員にバレて後に引けなくなって全校集会でブチ切れて開き直って「そうだよ万引きしたよ!謝ればいいのかよ!」って壇上で叫んじゃった末、当の生徒に諭されて反省して店に謝罪しに行って商品代金を支払い許してもらって照れたように笑う新米女性教師。
もはやクズ過ぎて何も言えない。笑
澪の「お店にね」には図らずも笑った。
そしてその教師の言い分を生徒側への確認もなしに全て信用してしまったが故に真実を知ってただひたすらオロオロするしかない校長と保護者。
今どきありえないよね。笑
「家なき子」とまではいかないけど、さすが11年前の映画!って感じのジェネレーションギャップ。
だからか、最後のスッキリ感もあんまりなかった。
生徒だけなら軽くて浅はかでもいい。
理屈が通らなくても「まぁ中学生だしな」で済む。
でもそこに大人が加わっちゃうとあの浅はかさは現実味がなさ過ぎる。
あんな頭の悪い教師なかなかいないよ。笑
大人の世界の怖さはあんなもんじゃないよね。
半沢直樹とか見てごらんなせえって感じね。
でも2時間半でそれを全部盛り込むのは無理だから、後半の教師のくだりはなくして、生徒たちのバックグラウンドとか感情の描写とかをもっと掘り下げるか、潔く1時間半くらいの尺にしちゃえば良かった。
でも荒削りの沢尻エリカ、歯並び悪いしぽっちゃりだし化粧っ気もあんまりないし、だけどやっぱスーパー可愛かった。
最近の「ファーストクラス」「ようこそ我が家へ」「新宿スワン」みたいな、思いっきり演技ががった喋り方より、このときの方が自然体で好きです。
最近始めたInstagramも堪らんとです。
あと「人間昆虫記」で井浦様と共演してた美波。
人間〜のときとはキャラが違いすぎたけど、相変わらず少女漫画に出てきそうな浮世離れした美女!
しゃべるの遅いし滑舌悪いし中学生には全く見えなかったけど。笑
大塚寧々は人としての内容のなさが悲しかった。笑
弁当諦めんのはえーよ!!
会話って大事だな。
近くにいても毎日会っててもちゃんと話さないと何も伝わらないということです。
そして黒川芽以。
最後全ての問題が片付いて晴れやかな気分になった途端、ながら通話で車に轢かれて死ぬパターンかと思ったけど安易にハッピーエンドだったね。実に安易。
同い年だそうだけど今すごい綺麗になってた。
しかも「ドライブイン蒲生」で染谷将太とダブル主演だって!観!ね!ば!!!!
ちゃんちゃん。