「聖夜の奇跡~ホームレス、通勤ラッシュの満員電車に乗る~」東京ゴッドファーザーズ バスト・ラーさんの映画レビュー(感想・評価)
聖夜の奇跡~ホームレス、通勤ラッシュの満員電車に乗る~
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今監督作品では一番好き、何だかんだいって明るく楽しい作品が好きなのです
今監督の作品はミステリー色が強くどの作品もハラハラドキドキ気が付けば映画の世界に引き込まれてている、
ところでミステリーと言うものはなるべく偶然性を排除しなくてはならない、探偵が“偶然にも”事件現場に居合わせてしまったなら、後は観察力や推理力、つまりは自分の実力で事件を解決しなければならないというわけ
ところがこの作品は、素晴らしいミステリーとして成立しているにも関わらず最初から最後まで見事にデウス・エクス・マキナ発動しっぱなし、墓場に行けば赤ん坊の必需品一式が供えられているし、偶然助けたヤクザは赤ん坊どころか、ズッコケホームレス三人組の一人に関係する人物だったりする、
「神に愛されし赤子、清子」ハナさんのそんな世迷い言が、繰り返され、絡み合う偶然の積み重ねにより現実味を増し、ただのご都合主義とは違う、出来すぎた幸運すらも舞台設定に折り込まれ、少しずつ謎が明かされていく、
クライマックスに向けてストーリーが加速していくなか、清子と離れてしまった三人を導く無数の赤ん坊の夜泣きは命を讃える歌、まさに大晦日の第九なは相応しい、エンドロールにも繋がる好きなシーン
行き倒れたお爺さんはサンタクロースかはたまた神か、見終わった後清々しい気持ちになる一品
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