「質のいいアニメ」東京ゴッドファーザーズ 慶次郎さんの映画レビュー(感想・評価)
質のいいアニメ
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クリスマスの夜に起きた奇跡。
自称元・競輪選手のギンさんとドラッグクイーンのハナ、そして家出少女のミユキの個性豊かな3人が捨て子に出会い、親探しの旅にでる。
その旅はただの親探しとはならず、それぞれの持つ過去や現在、そして未来を見つめる旅になる。
奇跡をモチーフにした映画で、その名の通り一つの命を通し様々な出会いと奇跡が起きることになる。
都合がいいと言ってしまえばそれまでだが、アニメにしてはかなりリアルで質のいい実写邦画を見た気分になった。
主役は決して見た目がいいとは言えないホームレス3人で、この選択に疑問を持たれる方も多いと思う。
しかし、ホームレスを主役にすることにより都会の明と暗がリアルに描かれ、絶妙に登場人物に憑依した感覚で鑑賞できる。
笑いもあり、ほんわかとした暖かさもありで、
また流れるベートーベン等の選曲も良く途中で飽きてくることもない。
ジブリのような高質なアニメで、今後の作品に期待したかった分、今監督の逝去は本当に残念で仕方ない。
また年末に鑑賞したい一本である。
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