海がきこえるのレビュー・感想・評価
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海にひたる
ジブリ作品で誰が好き?
ナウシカ、違う。パズー、違うなぁ。キキ、じゃない。アシタカ、子供の頃は一番だった。
杜崎拓だ。と私は答える。
純粋で思いやりがあって、少し億劫なたち。でも、自分の意思はしっかりともっていて、言うべき時は言える。そんな性格な彼が私は好きであり、永遠の目標、これからも彼のような性格を持った人間であり続けようと思っている。
この作品はジャンルとしては恋愛映画というくくりに入るのだとは思うが、よくある恋愛映画とは少し違う。よくあるそれは『いやぁ、ないよなぁ』『タイミング良すぎw』のように現実離れした出来事を発生させることによって少し強引であれど確実に我々のときめきに拍車をかける。それは少しおこがましくもあるフィクションであり、作り話であるということを露呈し、現実味に欠けるものとなる。だが、この作品はそのフィクションがないとは言えないが、程度が極めて低く、つまりは『自分にもこんな出来事おきそう』または、『昔、こんなような経験があったような(←重要)』と思えるようなより現実的な物語となっている。理由としては主人公の独白の導入や土佐弁を用いることによる親近感、物語の激しくなく緩やかな波のような良い意味で起伏のない淡白なストーリー展開によるものと思える。私にとって映画は人生の予行演習、または追体験である。そのためにはフィクションで作られたような娯楽性の高いエンターテイメントを比較的追求する作品より、見た後に自分に今までなかったようなものの考え方や、価値観を与えてくれるような、実生活に関わるリアルな作品をみることに充実感や豊かさを感じる(もちろん、娯楽性の高い映画も大好きだけど!)。それでいえばこの作品は後者である。
私が思うこの作品の最大の良さは主人公、杜崎拓の独白だ。拓が見て、聴いて、経験することに対し拓による独白で心理描写を語ることにより、我々が日々、過ごすうえで感じることと重なり、感情移入しやすくなっている。それが共感ができたり、将来私にもこんなような感情が芽生えるんじゃないかという期待がもてる。それがとても気持ちが良いのだ。
人の感情の美しさを感じることができ、"郷愁がきこえる"この作品は私の心に一生消えることのない人生というものの優しさの余韻を与えてくれる。
映画を観て、なにか感動したならば是非とも原作をお勧めしたい。映像版は原作の(海がきこえる)、(海がきこえるII アイがあるから)の1/3程度しかない。原作を読めばもっと海がきこえる。
最後に原作(海がきこえるII アイがあるから)の私が好きな文章を紹介する。
「たぶん、それはこんな夜に映画をひとりで立ち見でみるか、ふたりで見るかの違いだ。ふたりだから立ち見でも許せるのだ。できあいの曲が耳に優しく聴こえるのは、ぼく以外の人がそばにいて、ぼくといることを楽しんでいるからだ。それがぼくを楽しませて、耳も目も喜ばせているのだ。だから街の色も音もすべてが優しく思えてくる。」
まさに人生の真理だ。
杜崎くんお金貸してくれない?
ジブリの青春ものといえば『耳をすませば』。その陰に隠れたもう一つのジブリの青春ものがこちら。
前者は中高生向けのこんな眩しい青春したいー的な作品。それに対してこの作品は大学生になった主人公が同窓会を機に高校生の頃の思い出を懐かしむといった内容。
もうね、杜崎とリカコのファーストコンタクト。アウトだよアウト!絶対悪女だよこいつ!!笑
だがしかしこの年頃の男子は女子に頼りにされただけで心が動くのである。しかも修学旅行先の上、相手が噂の転校生となれば尚更なのである(誰)
リカコがジト目上目遣いで睨んでるシーンがすごく、いいです。
諸々あって2人で東京旅行に出かけたり、お酒飲んだりとなかなかジブリらしさを感じさせない作品。どうやらパヤオも高畑勲も関わってないらしいし、映画じゃなくてテレビアニメとして放送されたらしい。へー笑
ラストにリカコも杜崎のことを気にかけていたことがわかり、東京で再会できるかもっていう爽やかな感じになり、とても羨ましい感じで終わる笑。
吉祥寺の駅でまた再会するってのもいいよねすごいリカコ大人っぽくなっててこれからこの2人の展開を想像していいなーってなる笑。
あと親友の松野(cv.関俊彦)も幸せになってほしい、清水さんと笑。
甘酸っぱい青春物語です
一通りジブリ作品は見たことがあるのですが、これだけは見たことがなくてずっと見たいなと思っていた作品でした。
すごく甘酸っぱい青春な物語でした。
高校生のときの感覚とか見えてるものとかやっぱり今とは違うものだったなあと改めて思いましたね。
時代もところどころ感じられて、映像の作り方も良かったです。
いつもとは違うジブリ作品でしたが、わたしはこういう作品好きです!!
青春の思い出を振り返る
杜崎が武藤に惹かれていく過程も
吊るし上げでの松野の怒りも
同窓会でのみんなの変わり様も
アニメーションとしては理解できない部分も多かったけれど、
きっとそれが、17歳のリアル。
さらーっと流れる学校生活は
観ている側としては少し物足りなく、
表情や状況で充分に読み取れる心情の説明が多すぎることが多少くどくも感じられるけれど、
そこは、大人になった杜崎が、
過去を冷静に振り返っているという「回想」としての役割をよく果たして、本当によく出来た作品だと思う。
同じ四国なので、
土佐弁がとにかく心地よかったです。
同窓会シーンは必見。
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