劇場公開日 1993年12月25日

「静かな余韻」海がきこえる 零零2015さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0静かな余韻

2025年7月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

幸せ

ドキドキ

たった72分の映画ですが、好きなジブリ映画の上位に入るお気に入りです。
物語は終始普通の日常ですが、心に残る名作だと思います。

昔テレビで観て以来、20年ぶり位に初めて映画館で鑑賞しましたが、やはり良いものですね。

さわやかな絵柄で中和されていますが、リカコが他者に対する接し方が、妙にリアルで生々しく感じました。今まで接点のなかった男子に、唐突に愛想よく話しかけお金を借りる。
借りたら後は知らんぷり。協調性になさから来る女子同士の対立。

リカコの勝手な振る舞いに苛立ちつつも、女子に話しかけられまんざらでもない主人公。
リカコの事情を知り同情や共感もありながら、それでも特別に親しい関係になる事無く高校時代はあっさり終わる。

ぶつ切りのエピソートの連続が、卒業後に思い出の中で再編され、好きだったんだと互いに気づく。そしてラストの駅のホーム。

派手に盛り上げる事もせず淡々とした描写が、鑑賞後の余韻を深めてくれました。
何年か経って、また観てみたい映画です。

零零2015
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