劇場公開日 2003年9月6日

「家族って?」蛇イチゴ ミツマメさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0家族って?

2014年11月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

知的

平凡な家族があり、父(平泉渉)は勤続30年母(大谷直子)は認知症の義理父を支え頑張っている。娘(つみきみほ)は学校の先生で恋人もいる。そんな一家が義理父の突然の死からがらがらと崩れ始める。告別式に10年音信不通だった長男(宮迫博之)があらわれる。真面目な父と思っていた父は会社をリストラされサラ金に追われていたことが発覚し真面目一本な娘は混乱する。しかも恋人の態度も急変。
母も心が不安定になる。
家族ってなんてもろいものでお互いのことはじつは何にもわかってないのかもしれない。そんなことがよくわかる。
小さい頃倫子に蛇イチゴが美味しかったと兄が場所を伝えたがたどり着くことができず大騒動になったことがあり、またふたりで探しに行く。兄のウソがどこまで信じていいのか家族って兄弟って?
倫子は真面目な性格から兄を警察に売るのだが、それも父と母を守るための優しさだ。
本当のことはなんにも言わなかった兄だが最後に蛇イチゴを食卓に置く兄。
それを見て妹の心もまたゆれるのだ。
西川美和さんの映画は本当すごく日本人の心のゆらぎを描いていて面白いです。

ミツマメ
さんのコメント
2024年1月19日

ミツマメさんの文中の「心のゆらぎ」という文字を見て、映画のラストでハンガーが揺れていたのは、たった今兄が出て行ったということだけでなく、心のゆらぎも表現しているのかなぁとイメージが膨らみました。
西川監督作品良いですよね。

翼