ガールフレンド:ストラトス

劇場公開日:

解説

1997年のゆうばり国際ファンやスティック映画祭オフシアターコンペティション部門にて上映された「リンガマニア」や、中野武蔵野ホールで公開された「ミートボールマシン」などで、一部の邦画ファンに強烈に支持される若手監督・山本淳一監督作。ホラー色の強かった前2作から一転して、2人の若い女性のラブストーリーを軸にした和製ガーリー・ムービー。主人公・町子には、「修羅雪姫」の長曽我部蓉子。町子が憧れる女性・真里には、2002年ピンク大賞女優賞を受賞した山咲小春。ロケのほとんどを大井町で行い、市井の街角風景や河川岸が多数画面に登場し、下町ののんびりとした雰囲気が心を和ませる。

2001年製作/72分/日本
配給:sn&y、ざっぱうさぎ
劇場公開日:2003年7月12日

ストーリー

大きな工場がある町に暮らす天涯孤独の女性・町子(長曽我部蓉子)は、コインロッカー・ベイビーという過酷な生い立ちを持っていた。自分は親に捨てられた、という思いがしこりのように町子の中にあり、他人に心を開くことができない。誰も頼れない、自分しかいない。だから、誰よりも強くならなければ……。町子は独学でカンフーを修得し、今では達人の域に達していた。ある日、友人タカノリの告白現場に町子は遭遇する。タカノリに凛と交際を断る女性、真里(山咲小春)を一目見た途端、町子は運命的なものを強く感じてしまう。町にやってきてまだ日が浅い真里もまた、誰にも言えない傷を胸に抱えていた。町子は真里に、まだ見たことのない母親の姿をだぶらせ、恋心を抱く。生まれて初めての恋に戸惑い、真里に対して空回りな行動ばかりしてしまう町子は、ある日バイト先のバーにやってきた変態カップルに酔いつぶされて、あやうく襲われそうになる。からくも逃げ出したものの、またもや人間不信に陥りそうになる町子を、オーナーのパパママ(田中要次)が温かい心で包み込む。パパママに町子は言う。「私は赤ちゃんのとき、大井町駅のコインロッカーで見つけられたの。だから名前も<大井町子>。ついでで生まれてきたような人間でしょ。こんな私が、人並みに幸せになれるのかな…」。パパママは町子に答える。「あんたは誰よりも幸せになるために、生まれてきたのよ」。何度目かの電話で町子は真里とデートの約束を取り付けるが、彼女には恋人がいることを知らされる。しかしその男、城丸(川崎賢一)は街のチンピラたちと関係があり、真里がいながらも女たちを喰いものにしていた。真里のことを今でも想っているタカノリは城丸の正体を知り、単身チンピララたちのもとに殴り込むが、反対にぼこぼこに袋だたきにされ、河川岸まで拉致されてしまう。それを目撃したパパママから連絡を受けた町子は、タカノリを助けるため、河川に走る。友人のため、そして恋する真里のために……。

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