劇場公開日 2002年9月14日

「どえらい作品に出会えた。幸せ。」千年女優 bionさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0どえらい作品に出会えた。幸せ。

2022年6月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

 Netflixのおすすめに出てきたので、最初見て面白そうだったら明日、続きを見ようかなと、軽い気持ちで視聴を開始したのだが、グイグイ引き込まれて最後まで見てしまった。ゔー、AM2:00を過ぎてしまった。次の日、早いのに。

 引退後のプライベートは30年に渡り謎に包まれている大女優・藤原千代子。千代子のインタービューにこぎつけた映像制作会社の社長・立花源也は、千代子の熱狂的なファンらしい。千代子へのインタビューが始まると、千代子の回想シーンへと切り替わる。と思っていたら、立花とカメラマンの井田までもタイムスリップして登場するじゃないですか。これは、メタ構造なの?

 見ている側への説明は一切なしに、どんどん進んでいく。回想シーンから千代子が出演した作品の世界に行ったかと思えば、現実の世界に戻って、千代子が熱演したりしている。舞台は、平安末期から未来までつなぎ目なく切り替わり、息つく暇もない。文字通り「鍵」が物語の主軸になっているから、頭は混乱するものの、なんとかついていける。

 ふー、ようやく最後までたどり着いたかと思えば、千代子の独白に胸ズッキューン。どえらい作品を見てしまった。というか、『千年女優』を知らなかった自分が恥ずかしい。

 「主人公・千代子の作り話として見ると腑に落ちる」という岡田斗司夫氏の解説を後で知った。なるほど、そういう見方もあるのか。

bion
肉玉ぶっかけうどんさんのコメント
2022年6月3日

コメありがとうございます。いつもbionさんのレビューに腹落ちさせていただいております。
今敏監督はあまりにも惜しい方でした。機会あれば是非他の作品もご覧になってください。
ちなみに今敏作品は流浪の月でも使われてましたね。そこも少しモヤポイントでしたがw

肉玉ぶっかけうどん
CBさんのコメント
2022年6月2日

> グイグイ引き込まれて最後まで見てしまった。ゔー、AM2:00を過ぎてしまった。次の日、早いのに
わかります。ご愁傷様でした。でも、次の日、不思議と疲れなかったのではないでしょうか。
そんな都合の良いことは、ないか。とはいえ、そんな風にまで感じさせる作品だと、自分は思ってます。

CB