映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦のレビュー・感想・評価
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戦場の恋
2002年公開作品
劇場版クレヨンしんちゃん10作目
たぶん三度目の鑑賞
過去2回はTSUTAYAレンタル
2009年には草彅剛新垣結衣W主演で実写化全国公開
劇場版クレヨンしんちゃんでは最も知名度が高い名作
監督と脚本は『映画 クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡』『映画 クレヨンしんちゃん 電撃!ブタのヒヅメ大作戦』『映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲』『河童のクゥと夏休み』『はじまりのみち』の原恵一
しんちゃんが戦国時代にタイムスリップする話
遅れて野原家の皆さん(両親と妹と飼い犬)がマイカーでタイムスリップ
姫と家臣の身分が違う純愛
粗筋
野原信之介は美しいお姫様が登場する夢を見た
なぜか父親のひろしや母親のみさえも同じ夢を見た
野原家の飼い犬のシロが家の庭に深い穴を掘りみさえに埋めるよう命じられる信之助
しかし埋めることを拒否するシロにならばと穴を掘り進める信之助は埋まっていた玉手箱を発見
中を開けると毛筆で記された不可解な手紙が入っていた
夢の姫と会いたいと想いを馳せると天保2年にタイムスリップしてしまった信之介
春日家に仕える侍の井尻又兵衛由俊の命をたまたま救った形となった信之介は春日の国の城に招かれた
井尻は戦場では「鬼の井尻」の異名を持つ豪傑だが普段をぼんやり空を眺めているので「青空侍」と揶揄されていた
井尻は廉姫に恋をしていたが身分の違いから姫に縁談を進めていた
廉姫も井尻に恋をしていた
信之介は彼なりに現代の話を井尻や春日家の者たちに聞かせた
信之介以外の野原家も合流しビールを飲むなど親睦を深める
そんなある日に春日の姫が縁談を断ったためにその相手だった隣国の当主の大蔵井高虎はそれをきっかけに春日の国を攻める決断
戦に巻きこまれる野原家だったが逃げるのはやめて地元のためにマイカーを突進させて戦場に
実写化も影響し今ではTVでも取り上げられすっかりいい話として美化された形
いい話なのは間違い無いがしんちゃん尻を出しすぎ
そこは美談でもしんちゃんの個性だからな
個性と言ってもこまわりくんや間抜作先生もわりと下半身を露出するので唯一無二の存在かというとそうでも無い
特に真剣尻刃取りのシーンは尻の動きがホラー映画『ハウス』を意識したこまわりくんのような感じで気持ち悪い
原恵一監督は時代考証にも拘りを見せたらしい
リアルである
高く評価されたようだ
悲劇のクライマックスはやっぱり泣ける
子供向けとあって周囲から大反対されたが原作者がOKを出したので押し切った
それにしてもビールが日本に伝わったのは江戸時代
18世紀後半
ヨーロッパでは紀元前の時代から存在したのに
今の日本にはビールがあって本当に良かった
ありがてー
声の配役
野原家の第一子長男でふたば幼稚園に通う5歳児の野原しんのすけに矢島晶子
しんのすけの母で専業主婦の野原みさえにならはしみき
しんのすけの父でサラリーマンの野原ひろしに藤原啓治
野原家の第二子長女で0歳の野原ひまわりにこおろぎさとみ
しんのすけ同様ふたば幼稚園ひまわり組に所属する「かすかべ防衛隊」の自称リーダーで優等生の風間トオル(風間くん)に真柴摩利
野原家の飼い犬のシロに真柴摩利
しんのすけが戦国時代で出会った風間トオルにそっくりな少年のかずまに真柴摩利
しんのすけと同様ふたば幼稚園ひまわり組に所属する「かすかべ防衛隊」の紅一点の桜田ネネ(ネネちゃん)に林玉緒
しんのすけが戦国時代で出会った桜田ネネにそっくりな少女のねねに林玉緒
しんのすけと同様ふたば幼稚園にひまわり組に所属する「かすかべ防衛隊」の坊主頭で気弱な佐藤マサオ(マサオくん)に一龍斎貞友
しんのすけが戦国時代で出会った佐藤マサオにそっくりな少年のおおまさに一龍斎貞友
しんのすけ同様ふたば幼稚園ひまわり組に所属する「かすかべ防衛隊」の大柄でいつもボーとしているボーちゃんに佐藤智恵
しんのすけが戦国時代で出会ったボーちゃんにそっくりな少年のぼうしちに佐藤智恵
春日家に仕える侍の井尻又兵衛由俊に屋良有作
春日家の姫の春日廉(れんちゃん)に小林愛
井尻家の足軽頭の仁右衛門に緒方賢一
廉の傍仕えの老女の吉乃に山本圭子
仁右衛門の妻のお里に上村典子
侍女に永島由子
鉄砲頭に菅原淳一
春日家の武将に江川央生
門番に布目貞雄
春日家の当主の春日和泉守康綱に羽佐間道夫
春日家の家老の犬居兵庫助頼久に大塚周夫
春日家の家老の堀川新八郎忠継に納谷六朗
春日家の家老の榊隼人佐晶忠に玄田哲章
廉姫との婚姻を申し込んできた大名で破談から春日家と戦になる大蔵井高虎に山路和弘
大蔵井家馬廻衆として高虎の護衛役を担っている真柄太郎左衛門直高に立木文彦
春日家武将に立木文彦
侍大将に島香裕
春日城に一番乗りした大蔵井家の武士の佐久間権兵衛に宇垣秀成
大蔵井家の重臣に中嶋聡彦
馬廻衆に柳沢栄治
狙撃兵に高瀬右光
鉄砲足軽にダンス☆マン
元は大蔵井家の足軽であった野伏の彦蔵に宮迫博之
彦蔵の仲間の野伏の儀助に蛍原徹
感情を揺さぶる傑作
原恵一監督らしいビター
ギャグ漫画?いや、感動の名画でしょ
久しぶりに観て、また泣いてしまった。
おバカ加減は少し落ちるもののストーリーはしっかりしているし、安心して観れる。
とりわけ野外の景色が漫画と思えないほどリアルでキレイ。
実直な廉姫に対して又兵衛の優しさがさらに終盤の悲しみを大きくさせる
単なる報われない恋ではなく永遠に報われない恋になってしまった瞬間、涙無しには見れない。
しばらくしたら又見たくなる映画の1作品だ。
今回もヒロシが活躍してくれた。
「しんのすけのいない世界に未練なんかあるか!」で車に必要な荷物を積み込んでタイムスリップするが何故か持ち込んだボディーブレードが大活躍。
実は我が家にも在り久しぶりに引っ張り出した。
2,000円で買ったのにネットで284円で売ってた。
なんぼしてるか調べやんといたら良かった。
エンドロールで京アニの方の名前が何人か流れていた。
クレしんにも参加してたんやなあ
素晴らしい才能がいくつか消えていったことにただただ、ご冥福を祈ります
しんちゃん戦国時代で大活躍
アオゾラサムライ‼️
「嵐を呼ぶモーレツ!大人帝国の逆襲」もそうですけど、原一男監督が出かける「クレヨンしんちゃん」はホント素晴らしい‼️決して子供向けではありません‼️今回は戦国時代にタイムスリップしたしんのすけ家族の冒険を描く‼️タイムスリップものらしく、庭を掘ったら出てくる過去からの手紙、合戦シーンで野原家の乗用車が大活躍したり、ビールやカレーライスに過去の皆さんが大感激したりと、ホントに楽しい‼️物語としては "青空侍" こと又兵衛と廉姫の恋愛が軸になっています‼️しんのすけが過去に来た時、又兵衛を敵の銃弾から救う‼️そして又兵衛と廉姫はお互いの気持ちを確認‼️クライマックスで又兵衛は敵の銃弾で命を落とす‼️これは悲劇です‼️が、しかし‼️しんのすけが最初に又兵衛を救ったことで二人はお互いの気持ちを確認できた‼️仮に又兵衛が助かったところで、あんな時代に二人の恋愛が成就出来るとは思えない‼️しかし又兵衛にとって廉姫の気持ちが分かっただけで充分‼️最期の死に顔は幸せそうだった‼️泣けますね‼️私は鑑賞してる間、又兵衛が三船さんに見えてきました‼️そういえば「七人の侍」の菊千代みたいなキャラがいましたね‼️原一男監督にはまた「クレヨンしんちゃん」を撮ってほしいですね‼️
やはり子供向けなので、、、
青空侍
アッパレ!
思わず声が出た
シリーズの中でも別格!!
2017年の劇場作品から遡って全部観ていますが、やはり別格と言う感じです。戦国時代の舞台や人々の生活をきちんと構築してから、そこに野原一家を絡ませていく形で作っていると思います。戦国描写がほぼ全てで、シリーズの他の作品とは作り方が根本的に違うと思います。これ以降、歴史シリーズは全く作られなくて残念です。「保険は下りねーぞ!!」とエクササイズ棒で爆笑しましたが、昔観た時も同じ個所で笑ったのを思い出しました。演出と絵コンテで、ガルパンの水島努が参加していて、過去の仕事も流石だと思いました。
「泣くんじゃない!」「笑うな!」って言うけど甥っ子よ
あなただって泣き笑いしていたじゃない。ほんと、ボロボロに。
小学中学年にしては、ふだんどちらかというと醒めた感じの甥。でも、真剣に感情移入して観ていたなあ。
もう、後半なんて、泣いているんだか、笑っているんだか、二人ともわからなかった。帰りは久々に同じ題材で語り合ったというより、あんなに熱く語る甥は初めてだった。
ふだんは「しんのすけ~!!!(檄)」が印象深いみさえ。
同じく普段は、畳の上のトドのごとくゴロ寝したり、バカやったりして、みさえから檄を飛ばされているグダグダな印象が強いひろし。
どこにでもいる夫婦・父と母。
そんな、あ・の・グダグダひろしが、あ・の・みさえが、ここでこう言うかぁ、こう動くかぁと、この映画に描かれていない普段のひろし・みさえを想像すると、あの台詞、あの行動がなおさら胸を打つ。
子どもを守る。ビビりながらも、子どもに大人たる姿を見せる。そのギャップに萌える。
やっぱり、クレヨンしんちゃん一家でないとだめなんだ。この映画は。
戦国時代の大人達も、しんのすけのおバカをさらっと受け入れる度量を持っていて、大人は大人できっちり生活しているから、各登場人物にしっかり感情移入できる。
未来の話を聞いて、今の生活の虚しさを知る殿さまの決断。娘を想う気持ち。それを受け入れる民草。その絆。ここでもうるっと。
一見ダメンズに見えるが、芯はしっかりしつつの青空侍。しんのすけへの態度になんて良い奴なんだ度がアップする。
お姫様も健気で可愛い。
一つ一つのエピソードを、あっさりと、だけどきっちりと話の筋を通しつつ、ギャグを入れてくる。前半はのどかな風景と相まって、戦のやるせない様子を静かに取り入れて、のどかに話が進み、後半炸裂。泣き笑いの嵐。
そして発せられるしんのすけの言葉。例え普段大人をおちょくってバカやっていても、こんなまっすぐな心を持ち続けたいなと感動~!。(大人の私は子どもにこんなふうに指摘される大人になっていないかとドキッ!ともする)
そしてラスト。迎合しない。
衝撃、余韻。このラストがあるからこの映画は普及の名作となった。
ここまでやるかというほどに時代考証がしっかりしているのは有名。
思いっきり手を挙げて見送る姫の二の腕をしっかり整える乳母。この時代に女が二の腕見せるなんてはしたないと思われていた、そんな細かいところまでしっかり描く。そんな様が本当にさりげなく描かれているから、時代ものオタクではない私は最初スル―しちゃったほど。後から見直して「あ」と気づく感じ。決してうるさくない。
大人のための映画という意見があるけど、そうは思わない。
話の筋はあまり複雑にしておらず、すっきりしている。
恋だけでなく、青空侍の生きざまとか、袖すりあうも…の縁・義とか、上に立つ者の矜持とかが、さらっとだけれど結構詰め込まれている。鑑賞しなおすたびに、心に響くところが膨らんでいく。
なのに、映画としては詰め込まれた感がない。”青空侍”のように、青空がどこまでも広がっていく感じ。そのバランスが見事。
そして、味方キャラと敵キャラの相対-民草や命を愛おしむ者たちと、ないがしろにする敵キャラ等-などで、けっこう単純に描かれており明確。
だから、小学生でも幼児でも、自分が好きなポイントにはまって楽しめる。
とはいえ、このラストの痛みがわかるのはやっぱり10歳前後位からじゃないだろうか。
子どもに本物を与えようと、妥協なしで正面切って本気で取り組んだ作品。
大人にも見ていただきたいけど、子どもにこそ観てほしい。
突っ込もうと思えば、重箱の隅をつつくごとく、突っ込めるところもあるけど、
これほどの映画に出会えた至福に感謝します。
これがしんちゃんの映画…?
初めての視聴。
初めて通して見たんですが、動作の描写がいちいち丁寧で見惚れる。多分...
何故クレヨンしんちゃんに名作が多いのか
クレヨンしんちゃん映画の頂点がこの作品と言える。
ちょっとやりすぎじゃね?ってくらい、物語が大人向け。
子供そっちのけで製作者が暴走しちゃったが故の名作。
これは紛れもなく大人が作った、大人による、大人のためのアニメ。
どうしてこうなった笑
と突っ込んでみる。
この映画が公開された当時、クレヨンしんちゃんは、みんなが知ってるけど、国民的アニメのギリギリ外にいた。
みんな知ってるけど、バカなアニメ、あんまり子供に見せたくないアニメとして、不動の地位を得ており、製作者サイドは改心することもなく、何でもやりたい放題。
おまけに、クレヨンしんちゃんの素晴らしいところは、大人向けの笑いネタが入り込む余地があったところにある。元々原作が連載されていたのが、アクションだから、大人向けのネタが多くて当然か。
とにかく隙だらけのアニメであり、かつ、国民的アニメの外にいて自由だったが故に、製作者はその作家性をいかんなく発揮できた。
プラス、日本のアニメのお家芸である、スピード感のある動画が組み合わされば、それは名作が生まれるはずである。
みんながすでに知っているから、説明描写を描く必要がない。
隙だらけのアニメだから、作家性が入り込む余地がある。
大人向けのネタが許されてるので、大人向けの物語をやることにあまり抵抗がない。
絵はアニメの最先端をゆく、現役バリバリのアニメーター。
名作が生まれる土壌全て揃っている。
こういう自由な土壌があると、才能のある人材が頭角を現す。
原恵一がその一人だ。
アメリカには、ロジャーコーマンと言う人がいて、ロジャーコーマンは、若手の映画監督を安い金で雇い、ドライブインシアターで上映されるようなゴミ映画を作っていた。
ロジャーコーマンの映画では、暴力、おっぱい、爆発、この3つが映画に盛り込まれていれば何をやっても許されていた。
こういう自由な土壌で映画を撮りまくっていた当時の若手の映画監督は、今ではアカデミー賞を取るほどの巨匠となった。
クレヨンしんちゃん映画は、日本のアニメ映画界におけるロジャーコーマン映画のような位置付けであったのだろう。
クレヨンしんちゃん映画では、家族の絆、オカマ、しんのすけがズボンを脱ぐシーン、が出てきさえすれば、何でも許されていた感がある。
皆さんもご存知国民的アニメと言えば、ドラえもん、サザエさん、ちびまる子ちゃんといったところか。
この辺のアニメの不運なところは、おふざけや下ネタや製作者の作家性がが入り込む隙が少ないこと。
ドラえもんに至っては、映画の物語は基本手に漫画の大長編に沿って進むため、製作者は物語をいじりにくい。
現在、クレヨンしんちゃんも国民的アニメの一角となっており、以前ほどは冒険しにくくなっているから残念。
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