人らしく生きよう 国労冬物語

劇場公開日:

解説

14年間に渡る国鉄闘争を闘ってきた国労組合員たちの記録映像を、劇場用に纏めた長篇ドキュメンタリー。構成・撮影は松原明と佐々木有美。第6回平和・協同ジャーナリスト基金賞奨励賞受賞作品。DV作品。ビデオプロジェクターによる上映。

2001年製作/100分/日本
配給:ビデオプレス
劇場公開日:2001年11月17日

ストーリー

1987年、国鉄は分割民営化されJRとなった。だがこれに猛反対した国労(国鉄労働組合)組合員は、その後、容赦ない首切りや組合差別の憂き目に遭わされることになる。鶴見線の電車運転士だった佐久間忠夫さんは、分割民営化後に人材活用センターに配属、定年1年前に解雇された後は、復職を求める闘争団のひとりとして活動している。新宿の保線の職場から外され、ホーム売店を盥回しにされた後、今は隔離職場に入れられている山田則雄さんもまた、組合差別の犠牲者だ。大谷英貴さんは、国労を抜けなかった為にJR不採用になった元車輌検査係。現在は、北海道・留萌で一緒に解雇された仲間と、行商やバイトをしながら復職を求め闘争中。藤保美年子さんは、JR不採用となった国労組合員の妻。組合員家族の代表として、夫の復職を訴え続けている。なんの保証もないまま、突然、人として生きる術を奪われた彼ら。しかしそんな彼らの苦闘も空しく、2001年、労組幹部が政府の四党合意を承認してしまう。だが、14年に及ぶ闘いを無駄に出来ない彼らは、新たな組織を作り闘い続けている。

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スタッフ・キャスト

構成
松原明
佐々木有美
撮影
松原明
佐々木有美
音楽
村上エイジ
主題歌
田中哲朗
編集
エム・ケー企画
CG
デザイン室レフ
詩朗読
池田武志
ナレーション
佐々木有美
取材
松原明
佐々木有美
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映画レビュー

3.5ひとらーしくーいきよう~

2019年11月1日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ひとらーしくーいきよう~というテーマ音楽が好き。
鉄道運輸機構(旧清算事業団)からもJR各社からも無視され、政治的解決を図るべくなされた4党合意をもフイにされ、あげくは国労本部からも見放され、国労闘争団の孤立と闘いを描く。
元JR社員の自分からすると、そこまで職場復帰にこだわる必要はあるのかという気もしないではないし、国鉄改革という社会の時流に乗れなかった人らだ、ともいえる。でも、そういう不器用な人たちの人権はどうなるんだよ!という怒りは非常に理解できる。少なくとも、筋を通さずに国鉄当局に日和った「JR総連(革マル派)」の連中なんかよりは、はるかに尊い人権がある人たちの映画。

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