「【”ノスタルジーに浸り過ぎていては、未来は無いよ!”コンセプトが面白きアニメーション映画。懐かしきフォークソングの数々も沁みます・・。】」映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【”ノスタルジーに浸り過ぎていては、未来は無いよ!”コンセプトが面白きアニメーション映画。懐かしきフォークソングの数々も沁みます・・。】

2021年3月9日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

知的

難しい

幸せ

■感想
 ・21世紀の日本を憂う、ケンとチャコが率いる”イエスタデイ、ワンスモア”が行った”20世紀の匂いをオトナ達に振りまき・・”と言うコンセプトが秀逸である。

 ・どこか、冷めたケンとチャコの姿も”未来に絶望しているから”虚無感が漂っている。

 ・冒頭から登場する、昭和の香りのするキャラクター達。ゴモラに似た怪獣・・。ひろしSUN(軽く脱力・・)。

 ・”内の世界”と、”外の世界”という概念。

 ・ひろしを元に戻す足の臭さ・・。軽く脱力しそうになるが、キチンと仕事して、生活しているから発する匂いなのである。

 ・しんちゃんが叫ぶ”オラ、大人になりたいから・・”と言う言葉。

 ・ひろしがケンとチャコに言う、”家族のある生活をアンタタチにも分けてあげたいぜ!”と言う言葉。

<中盤までは、コンセプトの面白さを楽しみ、後半は随所で沁みてしまった作品。
 「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズが大ヒットしたのは、”イエスタデイ、ワンスモア”の心が、オトナ達に色濃く残っているからであろうと思った作品でもある。>

■補足
 ・ケンは”トヨタ2000GT”を愛車にしている。心根は、良い男なのだろう・・。

 ・エンドロールで、京都アニメーションの方々が多数、今作に関わっていた事が分かった。
 若きアニメーターの未来を奪った卑劣な男に、未来が無いのは当然である。

NOBU