かあちゃんのレビュー・感想・評価
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落語のような展開
家具や金など何も置いてない家でどろぼうに入られたことをいいことに、大屋の店賃を待ってもらう言い訳にしようとした熊五郎(石倉三郎)。まるで落語のような展開。
どろぼうに入った勇吉はいきなり起きていたおかつとでくわしてしまう。大きな息子が3人いるから静かにしておくれ・・・などと言って、驚く様子は一切無い。金ならちょっとは分けてやるよなどと諭そうとするが、そのうち何故金を貯めているのか話し出す。帰る家もない勇吉に一緒に暮らそうと切り出すおかつ。家族には遠い親戚の三男が職を失って頼ってきたと説明するのだった。
盗みの罪で牢に入れられた大工の源さんの生活資金。他人の世話をするのが好きなかあちゃん。道徳の授業とか法話や説教の内容のようだ。勇吉にも手厚い態度で家族以上の付き合いをする。彼に対して唯一怒ったのが「親のことを悪く言った」ことだった。いい映画なんだろうけど、そこまで好きになれなかった。
人は皆善人。 山本周五郎らしい人情劇。汚すぎる現実の世の中に疲れた...
人は皆善人。
山本周五郎らしい人情劇。汚すぎる現実の世の中に疲れた時に見たい作品。
ほんとこの作品には悪人がいません。こんな世の中、あり得るか!と怒る人もいるかもしれません(笑)
でもやっぱりほんわか、優しい気持ちになれます。良い作品だと思います。
懐かしさのある作り
昔、こんな時代劇風のドラマ
たくさんあったな〜
長屋の話しなので
言い回しが落語的
小沢昭一がいいですね!
演技も本当に出来る人だったんだな〜
岸恵子は言うまでもなく凛とした女優
貧乏長屋のかあちゃんだけどいつまでも綺麗♡
母親の愛情が息子達の人生を変える。
江戸時代が舞台だが、根底に流れるのは、今も昔も変わらない、母親の愛情や強さだ。台詞回しが落語のようで、好きな人にはその調子が心地好いのかもしれない。
かあちゃんが他人に愛を与える理由、女性らしい理由、好きだった男の左耳にほくろがあった。真意のほどは確かではないが、それが"かあちゃん"に、深い深い愛情とともに、人間臭さ、女性らしさを醸し出す。母親も仏様ではなく、ひとりのただの人間なんだ。それがしんみりと伝わる。そして、おそらく男が一度も口にしたことの無い言葉"かあちゃん"が心の中で響く。男の心か、かあちゃんの空耳か。どちらにしても、良い終わりかた。
よくある人情時代劇
総合65点 ( ストーリー:60点|キャスト:70点|演出:65点|ビジュアル:70点|音楽:70点 )
まずやたらと説明的なわざとらしい台詞回しが多いのが気になった。このあたりは昔ながらの時代劇の演出で、もっと自然に状況を説明できないものか。また自分の生活すらままならないであろうやたらと世知辛い世の中であろうに、これほどの自己犠牲で他人を救おうとするいい人が出てくる人情物語に不自然さをずっと感じていた。いい話には違いないけれども、そんなことはまずないよなという思いがつきまとう。もっとも最後には理由が明らかになってこの疑問はある程度解消された。かあちゃんの存在感はあるし娘役も悪くなかったし、基本的にいい話なので見終わった後の気分はいいから、昔ながらの演出とありきたりの物語に多少の不自然さがあってもまずまずでした。
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