若君と次男坊
劇場公開日:1961年11月1日
解説
「口笛を吹く無宿者」の直居欽哉のオリジナル・シナリオを「はやぶさ大名」の小沢茂弘が監督した時代劇青春篇。撮影は「花のお江戸のやくざ姫」の伊藤武夫。
1961年製作/88分/日本
配給:東映
劇場公開日:1961年11月1日
ストーリー
南部盛岡二十万石の若君葵之介は、父陸奥守に似て武芸一筋の堅物、一世一代のお見合に失敗したのも情操教育の不足という母お秋の方の肝入で、酒色道修業のため江戸表へ出されることになった。江戸家老浜島刑部は指導役に武家の次男坊望月圭次郎を選んだ。金が総てと割りきっている反面、足の不自由な兄慎一郎の就職資金を得ようと苦心しているウエットな所もある若者だ。江戸入した葵之介がふとしたことから馬と着物を盗まれ、知らずにそれを買って着ていた圭次郎が葵之介とバッタリ会ったことから互に盗人呼ばわりの喧嘩になったが、その後意気投合した二人は、早速お遊び修業に出掛けた。芸者のお色気攻勢にも酒にもビクともしなかった葵之介が、掛小屋で花簪を拾ったことから踊り子お糸に一目ぼれするほどの心境の変化。圭次郎は材木商盤城屋の娘お絹と知り合ったが、その財産を物にしようと狙い、手段として刑部と盤城屋が結託して藩の用材を横流ししている不正を利用しようとした。これを知った盤城屋達は、偽の用材明細書を作ると共に圭次郎を金で抱きこみ、葵之介の闇討を計った。圭次郎は良心の呵責に苦しみながらも兄のために葵之介をおびき出したが合図を間違い、自分が材木の下敷になってしまった。葵之介に助けられた圭次郎は二人で力を合せて刺客から逃れたが、盤城屋一味はお糸を人質にして二人を霊岸島の幽霊船へおびき出した。船には恐しい罠が仕掛けてあり、二人は窮地に陥ったが、圭次郎の活躍と、葵之介の働きで、一味の策略も水泡に帰し、葵之介の機転で彼等は退散した。誰もいなくなった船上で、二人は向き合った。「金の亡者奴!」「世間知らずのわからずや奴!」組み合う二人をお糸が慌ててとめた。南部藩邸に戻った葵之介は、お糸を嫁にすると言いはったがお秋の方は頑としてうけつけなかった。その時入ってきた圭次郎がお糸の自殺をしらせたので一同は愕然となった。こんなことになるなら……と嘆くお秋の方の言葉をきくや、圭次郎は襖を開けた。見違えるように美しくなった武家風の娘が両手をついた。教育係彦太夫の養女になったお糸だった。街道に出た圭次郎、葵之介の前を、新しく仕官した慎一郎たちの行列が進んできた。圭次郎お絹の顔も明るかった。
スタッフ・キャスト
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南部葵之介松方弘樹
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望月圭次郎北大路欣也
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お糸北条喜久
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お絹磯村みどり
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百合姫三沢あけみ
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南部陸奥守千秋実
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お秋の方喜多川千鶴
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望月慎一郎品川隆二
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菊乃藤田佳子
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大熊彦太夫星十郎
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浜島刑部原健策
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盤城屋久造沢村宗之助
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忠吉佐藤洋
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音松暁一夫
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不動の庄兵衛楠本健二
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大庭陣十郎南方英二
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直助矢奈木邦二郎
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牛松大城泰
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岩造伊吹幾太郎
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お駒春海洋子
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お京木内三枝子
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染香玉喜うた子
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竹奴菊村光恵
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美千弥紙屋みどり
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市川あやめ富永佳代子
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市川すみれ富士薫
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市川あけみ山路文子
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秋山荘十郎河村満和
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柴田三十郎林彰太郎
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餅屋の老婆泉春子
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乞食源八郎
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夫婦喧嘩の男坂東京三郎
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夫婦喧嘩の女山本操子
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通行人藤川弘
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伝三小田真二
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辰次明日香実