「めちゃくちゃよかった……」ラヂオの時間 さとうさんの映画レビュー(感想・評価)
めちゃくちゃよかった……
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三谷作品だ〜と思いながら軽い気持ちで干渉。
舞台設定やキャストの雰囲気が時代を感じられて楽しい。
結論、めちゃくちゃよかった……
メディア露出時に脚本がコロコロ変えられるというのはよくある話だろうし、コメディだから脚色されているとはわかってはいるが、あまりにも作品の原作者を蔑ろにする展開に、笑いつつも酷すぎるな…と顔を引き攣らせてしまうシーンも序盤はしばしば。
でも主人公が原作者として名前を出すのをやめてほしいと訴えた時に、体良く説得するためのセリフとはわかりつつ、西村雅彦の言葉に「ウワァァァ!だよねぇぇぇぇ!!!」と共感し感極まってしまった。職人としてではなく仕事人としてこなした仕事を終えた時、ふとした瞬間に「自分は一体何をやっているのか」と襲ってくる虚無感もよくわかります。
自分の作りたいものだけ作っていても売れないし、とはいえ会社や世間の要望に応えて作りたくもないものを作るのは難しいし、作家vs会社?の難しい関係を全編コメディで悲壮感なく描いてくれて面白かった。
そして最後の渡辺謙がつっこんできて号泣するシーンでは、こっちまでボロボロに笑い泣きしてしまった。
自分で納得のいかなかったものだとしても、思う通りにならなかったものだとしても、誰かに届いたということが分かった瞬間の感動は何ものにも代え難いよね…。
笑ったし、観ていてすごく元気をもらえる作品だった。
この先ものづくりに対してつまずく事があったら、またこの映画を観にきたいと思います。
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