四谷怪談(1956)

劇場公開日:

解説

鶴屋南北の傑作“東海道四谷怪談”の映画化である。「喧嘩鴛鴦」の小国英雄が新人田辺虎男と共同で脚本を執筆し、「駈出し社員とチャッチャ娘」の毛利正樹が監督、「何故彼女等はそうなったか」の鈴木博が撮影を担当している。主な出演者は「銀蛇の岩屋 (前後篇)」の若山富三郎、筑紫あけみ、「続・君ひとすじに」の相馬千恵子、「不良少年(1956)」の田中春男、他に飯田蝶子、花岡菊子、小倉繁、横山運平など。

1956年製作/86分/日本
配給:新東宝
劇場公開日:1956年7月12日

ストーリー

恋する娘お岩の父藤井左門に、巳が素姓を母お槙の不義の子と罵られた民谷伊右衛門は左門を討ち果し、官をすててお岩を妻とし、浪々の生活に喘いでいた。左門の仲間であった直助に金を強請られ、本意ない伊右衛門を見るお槙は、彼女が乳母に住込む伊藤喜兵衛の一人娘お梅が彼を恋しているのを幸い、伜を婿養子にして民谷の家を再興しようと考えた。水茶屋奉公までして巳に尽す純情なお岩を不憫に思う伊右街門は一度は拒絶したが、貧乏にイヤ気のさしていたこととて遂にお槙の申し出を受けた。お槙は病床に伏すお岩を、按摩の宅悦に手篭めにさせようと計る一方、妙薬と偽り南蛮渡来の猛毒をお岩に飲ませた。だが毒の利き目で凄じい形相に変じたお岩の顔を見た宅悦は恐怖の余り、伊右衛門、お槙らの奸計を告白してしまう。総てを知ったお岩は、父の仇伊右衛門を呪いつつ絶命した。伊右衛門は逃げ戻った宅悦を殺し、お岩の死体と合せて直助と戸板に釘打ちして大川に投げ込む。やがて喜兵衛の邸では伊右衛門とお梅の婚礼が行われた。しかし深夜、お梅の顔が見るも怒ろしいお岩の容貌に変じたのを見た伊右衛門は思わずお梅を斬り、さらに舅の喜兵衛も殺してしまった。死霊の崇りに悩む伊右衛門は浄念和尚の霊岸寺に身を隠し、お岩の墓を建てて回向した。一方、大川で偶然拾ったお岩の櫛を、それとも知らず家に持ち帰った直助は、お岩の妹に当る妻おそでにとがめられ、揚句の果てはお岩に変じたおそでの手で刺し殺された。今は狂乱した伊右衛門は、お槙を断崖から追い落して殺し、捕吏の囲むお岩の墓前で、お岩と宅悦の亡霊にわびつつ死んでいった。

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