吉原炎上のレビュー・感想・評価
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昭和の名作
子供の頃にテレビでやっているのは記憶にありますが、いまいち理解出来ず(そりゃそうだ)
大人になった今なら理解出来るだろうという事で見てみましたが、普通に理解出来ましたね。
なんと言っても見せ場はクライマックスの炎上シーン。最後の数分しかありません。しかも鎮火せず終わる。
このシーンだけは子供の頃の記憶に焼き付いています。それだけ衝撃的なシーンです。
内容はそこに至るまでの数年間の花魁やその周辺の人達の人間ドラマです。
一見、華やかそうに見える花魁の光と影(闇)を表現し、それに関わる金と欲望。生々しくドロドロした印象で、綺麗事だけではない人間臭さがあります。役者さんの演技力も素晴らしいです。
タイトルを知らずに映画を見る人はほとんどいないと思いますが、最終的にこの華やかさも大火によって消失してしまうと考えると、切なくも感じます。
時間の無駄
観月ありさ主演のドラマ版が良かったので、映画も少し期待して観たのですが、はっきりと言って時間の無駄でした。
ドラマでは、主人公の久乃の芯が強いところやひたむきなところを観月ありさが好演していたので、楼の中で御職を張るまでの売れっ子になり、最後には自分の幸せを手に入れることができたのも、説得力がありました。
それに比べ、映画の久乃は自分の芯が一本通っていないぐずぐずしている感じに観ていてすごくイライラしてしまいました。映画の前半はなよなよ、後半は自分が花魁道中をしたいからと若さんを振ったくせに未練たらたらで、若さんにお礼だけでも言いたいと若さんの元に行こうとするのですが、若さんは新しい女をつくっているんだから、今さらおまえなんかお呼びでないんだよと思ってしまいました。
とにかく久乃の性格が好きになれませんでした。すごくイライラしました
久乃と九重の絡みのシーンはさすが女優さん、すごい迫力で鮮烈な印象を残しましたが、観終わったあとに印象に残っているのはそのシーンぐらいです。
最後に久乃が馴染みの旦那に身請けされることになるのですが、身請けされて吉原の門を出て歩いている所に、吉原が火事になって炎に包まれているのが久乃の目に飛び込んできます。久乃は吉原に戻ろうと走り出してしまいます。そこで旦那も久乃を止めずに、おまえが行きたいなら行けみたいな顔をして止めないのですが、えっ!止めないの?いや、止めようよ!!身請けまでしといてなにあっさり引き下がってるんだよ。と激しくツッコミを入れてしまいました。
始めから終わりまで物語の中に引き込まれることなく終わってしまい、退屈でした。遊女たちの苦悩を描いているはずなのに薄っぺらな感じがしました。
観るだけ時間の無駄だと思います。
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