妖星ゴラスのレビュー・感想・評価
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お色気にドッキリ
1962年東宝 世紀末スペクタル映画
ここにもウルトラQ(1966年)の佐原健二が
出ています(大好きです)またウルトラマン
(同1966年)のイデ隊員も出演
相変わらずひょうきんでヌケた所がご愛嬌
またマンに登場のビートルの原型も出ていたが
動きがオスプレイと同じでビックリ‼️
子供の頃に見た記憶がありますが、全く忘れて
いました。以外にもお色気路線に・・;
この頃の東宝映画に、こんなのあったかな?
勿論、今の映画とは比べようもありませんが
ストーリー、演技、展開、特撮、怪獣
(トドラでしたっけ、後にQにも再登場)
これらの、昭和レトロを感じる事が出来る
素晴らしい映画
4K大画面で、ありがとう😭
アルマゲドンよりはるか前の名作
午前十時の映画祭14にて。
1979年9月土星探査のための宇宙船JX-1・隼号が、富士山麓宇宙港から打ち上げられた。しばらくして、パロマー天文台は質量が地球の6,000倍あるという黒色矮星・ゴラスを発見したと発表した。その時、隼号が最もゴラスに近い位置にいたため、急遽ゴラスの探査に当たることになったが、引力圏内に捉えられてしまい脱出不可能となった。最後まで観測を続け、データを地球へ送信した隼号はゴラスへ衝突し、クルー全員が殉職した。
隼号から送信されたデータから、ゴラスは地球の4分の3の大きさだが、2年半後に地球に衝突する、という事がわかり、世界中に衝撃を与えた。
隼号の姉妹艇JX-2・鳳号の打ち上げには莫大な予算が必要で、思うに任せぬ中、園田の孫・速男が「ゴラスを爆破するか地球が逃げるか、その2つしかないじゃないか」という言葉から、国連科学会議で「重水素ならびに三重水素を利用したロケット推進装置を南極に設置し、地球を40万キロメートル移動させて軌道を変える」という「地球移動計画」を日本が提案した。アメリカやソ連も同じような研究を行っていたことから、南極に結集した世界中の技術によって巨大ジェットパイプの建造が始まった。
そのころ、国連の要請で打ち上げた鳳号がゴラスに接近し、観測した結果、ゴラスの質量は地球の6,200倍に増加しており、もはや爆破は不可能という結論が出された。地球を救うためには地球の移動しか無くなった。
完成した南極のジェットパイプ基地は・・・さてどうなる、という話。
60年以上前に作られた作品だが、日本が土星に探査機を送る、なんて夢が有ったんだなぁ、と思ったし、特撮技術は今見ても凄いなぁ、と思った。
ミニチュアのブルドーザーなどを使って南極にジェットパイプを建設する様子などなかなか素晴らしいものだった。
40万キロ移動と言ってたが、地球と月くらいの距離を動かしたって6200倍の重力にはどうなんだろう、という疑問は有ったがそこはよしとするか。
いずれにせよ、アルマゲドン以上の壮大な物語であり、アルマゲドンの36年も前に作られた日本の名作、素晴らしいと思った。
この話に出てくる宇宙船、確実に宇宙戦艦ヤマトより速い。 見た目はセ...
リメイク厳禁
過去に観た憶えもない、自分史とはかすりもしない1962年製の作品。なので思い入れとか懐かしみとか一切ないのだけれど、映画館で観ておいて良かった気がします。
なんて言うか日本の歴史を感じました。
幾人か見たことのある役者さんもいたしね。
特撮として評価するなら現代と比べると全くチャチいものだけど、いやいやそれは違う!
そもそも現代と比べてはダメ!
この時代の発想や技法、苦心があってこそ現代に繋がってくるのだから。
特にミニチュア技術は凄い、凄すぎる!
宇宙空間の撮り方なんかもよく考えられている。見れば何となく技法が想像できてしまうけど、人間や宇宙艇や宇宙ステーションの無重力空間の動きとかよく表現できている。
1962年製やで、アポロもまだ月に行ってない時代やで。
そしてストーリーの発想が凄い!
衝突コースの星をかわすのに地球を動かすとか、これ日本人の考えた発想かよ?
ギャグ漫画とかアニメとかにありそうな発想だけど実際に計算上の動力あったとして、南極から噴射して動くものなのかいな?
ついでに感心なのがブラックホールではなく死んだ恒星って設定。
ブラックホールだったら交わしようが無いもんな。
さて、感心ばかりしてるけど本当にダメなところもあって、あの空撮技術はアウトやろ。もっと丁寧に撮ろうや。
それに人間ドラマが本当にチープ。とにかくセリフまわしや撮り方がだめ。演出や設定にもっとこだわりを入れれば役者さんもいい演技できたと思うが。
あの冒頭の女子2人が人気のない真夜中の湖畔で全裸で泳ごうだなんて発想は超〜嘘くさい。
もったいないのが怪獣シーン、
あれ特にあっても無くてもいいコーナーだよね。しかも出てきてあっという間に討伐されて、何で出て来た?
地球の異変の現れの一つって表現だろうが、出すならもうちょい丁寧な扱いできなかったものかね?
ツッコミどころ満載だけど映画館で観れて良かったと思います。
大人も観て楽しめる家族向け作品てところかな?
敗戦から復興して、世界の信頼を得て、世界のトップレベルの技術を得ようと頑張っている日本の歴史の一部を見た気がします。
無いとは思うが変にリメイクとかしないで欲しい。この時代感と手作り感が良いんだよ。
アルマゲドンのパクリか!?
結構壮大なストーリー
実はこの作品を見たこと自体初めてでした。
しかも初公開は生まれる前(笑)。
テレビでの放送はあったでしょうが見た記憶が無かったので。
細かい事にツッコむのは野暮なのでほっとくとしても結構科学的考証をしていて(本当かどうか分からないけど)いかにも本当に起こりえるって雰囲気が良いですね。
謎の超重力惑星(死んだ太陽)の妖星ゴラス。
このままでは地球に衝突してしまう軌道を進む。
なんとかゴラスを破壊するか地球の軌道を変えるか、ミックスかで対策を国連で議論。
科学的考証を元に議論するものの冷戦時代なので侃侃諤諤色々あったけど地球が無くなったら元も子もないで一致団結。その流れが良い。
観測の結果核で破壊するのは無理となり地球移動一択に。
実際には数ヶ月と言う短期間で南極に核エンジンのブースターを作るのは無理だが、なんか力技で作ってしまい軌道変更させてしまう。
そのあたりまでの政治的な駆け引きや対策など割と見応えあった。むしろ大人向けの映画と感じた。
なので子供が見て面白いかどうかは微妙な気がした。
最後に今度は北極にブースター作って軌道を元に戻さないと、ってしっかり最後まで作ってあった。
ぶつからなくてバンザイだけで終わらせて無く後処理が必要な事が示唆されているのが良い。
殆どオマケの様にセイウチの怪獣出したり後のウルトラマンの科特隊のJET VTOLの原型みたいな飛行機出したり、スパイダーショット(武器ではなく宇宙遊泳で使う手動スラスタ)出てきたり、後のイデ隊員になる二瓶さんが出たり面白かった。
俳優陣も大御所投入と力が入っていた。
ドラマ部分もそうだが特撮部分も凄い。
当時の円谷プロの技術を集結したと思われる細かいジオラマ、車や重機も動いていて驚くほどリアル。特撮技術の力の入れようが半端ない。
それだけでも見る価値あるかも知れない。
本編にはあまり関係無いけど当時の東京の空撮とか見るとこんな感じだったんだなと感慨。
好調の東宝特撮ジャンルにおいて、当時最大規模のスペクタクル巨編
午前十時の映画祭14にて。
宇宙から迫る脅威(自然災害)に人類が打ち勝ったと謳歌するサイエンス・フィクション。
怪獣映画とは少し路線を変えて、『アルマゲドン』(’98)や『ディープ・インパクト』(’98)などと括ることができる〝惑星衝突もの〟だ。『地球最後の日』(’51)がこのジャンルでは先駆的な作品だと思うが、これを目指した感はある。
でも、怪獣(巨大生物)もちゃんと登場したりする。
彗星が地球に向かってくるなら、地球を動かしちゃえ…という破天荒なアイディアは他にはなかったような気がする。
(噂の『さまよえる地球』(’19)という中国映画は、どうなんだろうか…)
公開は、ソ連のガガーリンが人類初の有人宇宙飛行を成功させた、その翌年。宇宙進出の夢が世界中に広がった時期だった。
そこから20年後の近未来を物語の舞台にしていて、宇宙パイロットが職業として存在している(公務員だろうか?)様子。
その他、テレビ電話以外の小道具や衣装に未来感はない。
宇宙パイロットたちが合唱する姿を今見ると鼻白むが、少し軍隊的な印象を受ける。
帝国陸・海軍とは異なる民主的な、アメリカ海兵隊のような、特殊能力を持つ自信と意気込みに満ちた、そんな軍体調だ。
さて、本作の地球移動作戦には原子力の平和利用というテーマが見える。
原子力爆弾で彗星を破壊するのではなく、原子力のロケットで地球の軌道を変えるのだ。
このハリウッド映画との明確な違いに、当時の東宝には被爆国としてメッセージを発するという意思が感じられる。
この映画が東宝での円谷英二特撮作品50本目だというから驚く。戦前の軍協力映画(軍人用教材映画・戦意高揚映画)の時代から円谷英二は東宝で特殊技術に力を発揮していたという。
前年の『モスラ』を凌ぐ巨費と構想期間・制作期間がかけられた超大作なのだが、残念ながら派手さに欠けるところはある。
南極の原子力推進基地は東宝随一の広さのステージにセットを組んで、実写人物とミニチュア動画を合成する技術も導入されているし、原子力ジェット噴射のシーンには別途オープーンセットを組んで、プロパンガス200本を使った猛火の中で撮影を行ったとのこと。
有楽町や勝鬨橋が洪水に沈むシーンのミニチュアは怪獣映画で培われた精巧な再現力で構築されていて、水を張ったプールに一気に水を流し込んであふれ出した水を撮影して量感を出すという新手法が用いられた。
さらに、水没した国会議事堂や大阪城のシーンは、実際の河川にミニチュアを持ち込んで、水門を開けてもらって撮影したという。木材で作ったミニチュアが流されてしまうトラブルとの戦いもあったらしいから、驚くばかりだ。
これら、想像を絶する職人の知恵と努力と体力によって作り上げられた映像も、怪獣が踏み潰す迫力には及ばなかった感じはある。
人々のパニックが描かれていない点も、小ぢんまりさせてしまった理由かと思う。
あの巨大セイウチが極めて残念で、あれはない方が良かったのではなかろうか…。
しかし、こういう作品の積み重ねが『日本沈没』(’73)という金字塔を建てたのだ。
未曾有の地球危機に打ち勝ったキャラクターたちと同様に、この巨大プロジェクトを成し遂げたスタッフを称賛したい。
昭和空想科学映画
空想科学特殊撮影映画
鑑賞するモチベーションを保つのが難しい
2025年一発目は東宝特撮!
60年前のアルマゲドン。
4K化を機にもっと再評価されても良いSF特撮の名作ですね。
2025年「午前十時の映画祭14」第1弾は本多猪四郎監督と円谷英二特技監督がタッグを組んだSFスペクタクル『妖星ゴラス』の4K版でスタート。
『妖星ゴラス(4K版)』(1962)
地球の6,000倍の質量の妖星ゴラス(黒色矮星)と地球との衝突を回避するため、ゴラスを爆破するか、南極にロケット推進装置を設置し地球の軌道を変えるか迫られた人類が奮闘する硬質なSFスペクタクル作品。
隕石衝突映画の代表作『ディープ・インパクト』(98)、『アルマゲドン』(98)よりも実に35年以上前に製作。さらに地球の軌道を変える荒唐無稽なプロットを現実味を帯びた科学的根拠を積み上げることでリアリティある作品に見事仕上げていましたね。
本作の出色な点は何といっても円谷英二特技監督が東宝特撮映画50本目の集大成として撮影日数300日かけた特撮パート。南極に設置された地球を移動させるための大掛かりなジェットパイプ基地も説得力がありましたし、クライマックスの日本が水没するスペクタクルシーンもミニチュアセットが精巧で今のCGと引けを取らぬ迫力、出来栄えでしたね。
またドラマパートも主演の池部良氏、白川由美氏、水野久美氏、久保明氏とオールキャスト。特に脇を固める学者、科学者、政治家役の上原謙氏、志村喬氏、平田昭彦氏はじめ西村晃氏、小沢栄太郎氏、田崎潤氏とベテラン名優の重厚な演技がよりリアルさを増していましたね。
因みに宇宙船鳳号乗員役の久保明氏は「ウルトラマン」のハヤタ隊員候補の一人だったようで本作でもハヤタ隊員(=黒部進氏)とそっくりなルックスと雰囲気で驚きました。
当時の怪獣ブームのなか無理矢理登場させ蛇足と言われた「南極怪獣マグマ」(その後着ぐるみを使いまわして「ウルトラQ」でトドラとして登場)は確かにジョットパイプによる急激な南極の気温上昇による生態系の変化で目を覚ますという話の整合性は取れていますが、急場で制作したためかデザイン、フォルムが悪く、海外版は全カットらしいですが、せっかくの硬質なSF作品なので確かにカットした方が良いですね。同怪獣が宣材ポスターのど真ん中に配置されていたため、わたしも長年同怪獣が主役(妖星ゴラスの正体)の怪獣映画と勘違いしていましたから何だかもったいないですね。
4K化を機にもっと再評価されても良いSF特撮の名作ですね。
60年以上前の映画とは思えない画像の美しさ
力強い設定
全27件中、1~20件目を表示