森繁の新婚旅行
劇場公開日:1956年1月14日
解説
ラジオ作家のキノトール、三木鮎郎、小野田勇の三人の共同脚本を「あばれ行燈」の渡辺邦男が監督、「森繁のデマカセ紳士」の渡辺孝が撮影を担当した。主なる出演者は「いらっしゃいませ」の森繁久彌、「森繁のデマカセ紳士」の紫千鶴、「裏町のお嬢さん」の中村メイコなど。なお潤色ならびに映画中の歌の作詩は、「森繁のやりくり社員」の川内康範が担当した。
1956年製作/85分/日本
原題または英題:Morishige's Honeymoon
劇場公開日:1956年1月14日
ストーリー
愛媛県六波羅町に東京の本社から左遷された太陽新聞記者森文吾は、その町の名家、平清盛の子孫という平小路敦子と結婚し、新婚旅行に東京に出て来た。六波羅高校では東京修学旅行を計画していたが、偶然森の旅行予定表を手に入れ、それに倣うことになった。そこでこの二組は汽車、遊覧バス、宿屋迄同じということになってしまった。折しも東京はクリスマスであった。太陽新聞の会計係花村ハナコや、遊覧バスの案内ガールの春美と知りあった敦子は、春美の姉の働く保育園のクリスマスに、文吾にサンタ・クロースの扮装をさせて出場させた。文吾は敦子をだんだん好きになっていった。プロ野球団東京ファイターズの松永専務は、六波羅高校の沢村選手の引抜運動をしていた。文吾はそれを知り、このニュースを特種として本社勤務にして貰おうと活躍した。沢村を連れ出した松永を捕えて本社に報告すると、部長にニュースの価値なしといわれてくさった。松永は詑びる文吾を前にして先祖は平清盛だといって威張ったが敦子が現われるとお嬢様といって平伏した。文吾はそれを見てとても敦子とは釣合わぬ縁とあきらめようとした。観劇予定の歌舞伎座で文吾が一人淋しく舞台の森繁を見ていると側に敦子が微笑とともに現われた。沢村の買収費は遂に七百五十万円にあがった。改めて旅行に出かけた文吾と敦子は、行先の宿屋でまたしても六波羅高校生と一緒になり、遂には屋根の上に逃げた。