「鯉の予感。」無常 やさんの映画レビュー(感想・評価)
鯉の予感。
実相寺昭雄氏のカットは、常に誰かの目だ。
故に、「覗き見てしまった」背徳感と共犯者意識を我々に植え付ける。
耳をつんざく錫杖の音が鳴るたびに、仏さんに監視されている様な居心地の悪さを感じた。
私は苦しみながら現実で快楽を貪る。
後は、なる様になる。
涅槃寂静なんのその、掻き鳴らすSmells Like Young Spiritに圧倒されるが、詭弁は所詮詭弁。
信仰のテッペンにいるペテン師の才能、および片鱗をマサオちゃんが見せてしまう皮肉。
ラストカットはそんなカリスマの生首視点か。
アンチ仏教の種とその畑の戯れ。なんだか恋の予感。
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