劇場公開日 1962年11月17日

「【”強いばかりが、兵法ではない。そして、奈良の大掃除。”今作は、武蔵が、剣を極めつつ人としても成長する様と、少林寺もビックリの棒術僧院での闘いと、僧院の高僧との遣り取りも良き作品である。】」宮本武蔵 般若坂の決斗 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【”強いばかりが、兵法ではない。そして、奈良の大掃除。”今作は、武蔵が、剣を極めつつ人としても成長する様と、少林寺もビックリの棒術僧院での闘いと、僧院の高僧との遣り取りも良き作品である。】

2025年6月2日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

興奮

幸せ

■白鷺城の天守にこもって3年が経った。城主、池田輝政から”たけぞう”は宮本の姓を与えられ。名も武蔵(ムサシ)と改め、剣の旅に出ることにする。
 970日も、健気に待っていたお通が動向を願うも、武蔵は彼女を幸せにできないと考えてひとり旅立つのであった。ツメタイ、武蔵であった。
 そして、京の吉岡道場に武蔵が現れ、門人数名を破ったが故に、恨みを抱えた吉岡門下が武蔵を捜し始めるが、彼は奈良へ向かった後であった。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・いやあ、初作も面白かったが、今作は更に面白い。何と言っても、冒頭垢だらけだった武蔵はイキナリ、スッキリ美男でパリっとした服装になっており、言葉遣いも身の振る舞いも一流武士になっているのである。
 石の上にも三年だよね!

■で、吉岡一門との確執を匂わせつつ、舞台は奈良へ移るのである。向かった先の宝蔵院という棒術の僧院のシーンが少林寺もビックリのシーンで、凄かったなあ。
 順番を待っている野武士たちの前で、阿巌という剛腕の棒術の遣い手の僧が一人の野武士をあっと言う間に叩きつけ、ひくひくしている野武士を見て、ビビりまくる野武士たちの中、名を呼ばれた武蔵は、阿巌を一撃で斃すのである。
 そして、宝蔵院の高僧、日観(月形龍之介)に呼ばれて、”お怪我は?””即死!”と言うシンプルな会話を交わした後に(チョイ、笑える)、日観と交わす”兵法”の話も深かった。
 ”お主は、強すぎるが故に、殺気を出し過ぎているのだよ。”

<そして、武蔵を使って一儲けを考えていた奈良で悪事を繰り返していた野武士たちと宝蔵院の僧兵たちに、武蔵は取り囲まれるも、僧兵たちは野武士たちを次々にやっつけて、武蔵が”何故、私の助太刀をしてくれたのですか!”と問うと、日観は”なーに。奈良の大掃除をしただけだよ。”と莞爾と笑い、死者のために石に”合掌。妙法蓮華経”と書き、武蔵の弟子となった第一作でセコかった池田輝政の臣下青木(で、没落・・。)の息子に死者の上に置けと言って去るのであった。

 そして、武蔵は何かを叫び(と言うか、何を言っているのか、音声が悪くて分からない・・。(涙))で、初作に続いてドーン!と【終】と出るのである。
 このシリーズ、ムッチャ面白いなあ。あと、三作もあるんだよねえ。じゃーね!>

NOBU
PR U-NEXTで本編を観る