続宮本武蔵のレビュー・感想・評価
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三船さんの武蔵②
三船さんの宮本武蔵第二弾‼️剣の道を極めようとする武蔵の修行の日々が描かれます‼️くさりガマの名手宍戸梅軒の死闘、宿敵・佐々木小次郎の初登場、吉岡清十郎、伝七郎との決闘、そして吉岡一門73人との一乗寺の決闘まで、見せ場満載なんですが、若干詰め込みすぎの感がありますね‼️東映の五部作では二部〜四部で描かれた事を一作でやってるわけですから‼️二刀流にしてもいきなり梅軒との勝負で披露したり、もうチョット剣に取り憑かれるサマを見せてほしかった気がします‼️ただ、殺陣(チャンバラ)に関してはホントに満腹になるくらい、全編で展開されてて、前作がアカデミー外国語映画賞を獲ってるせいか、外国人を意識したのかもしれないですね‼️それと鶴田浩二の佐々木小次郎‼️世評では三船さんを喰う食う存在感だと評判がいいみたいなんですが、白塗りなんかして、ボンボンな感じであまり好きじゃないです
武蔵剣豪伝説~多難編
※正式タイトル:續宮本武藏 一乘寺の決斗
稲垣浩監督作品「宮本武藏」三部作第2部。
DVDで鑑賞。
原作は未読です。
三部作という制約があるからか、第1部のラストで剣術修行の旅に出たのに、本作の冒頭でいきなり二刀流を披露(笑) 会得するまでの過程が省略されていたので、肩透かしを食らいました(笑) 二刀流を体得するまでの修行の模様は―まだ観たことはありませんが―、東映の中村錦之助主演版五部作の方が丁寧に描けているのかもしれません。確か「二刀流開眼」と云うそのものずばりな作品があったはず…。
それはさておき、吉岡一門との抗争へなだれ込んだ武蔵の前に現れたのが、彼のライバルとなる佐々木小次郎! 演じるは鶴田浩二。ニヒルで味のある小次郎を熱演していました。実際の小次郎よりは背が低い気がしましたが、その圧倒的な存在感が見事にカバーしているように思いました。
お互いを宿命づけられた好敵手だと悟ったのか、はたまた運命のいたずらなのか、ことあるごとにふたりの行動が交錯していく様が、第3部への期待を高めてくれました。
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何はともあれ、吉岡一門の卑劣さと云ったらないよねぇ…。師匠の吉岡清十郎(平田昭彦)を守るためとは云え、武蔵を騙し討ちにして殺そうとするのですから、武士の風上にも置けませんなぁ…。見事返り討ちに合うのももはや必定です(笑)
一門の卑劣さの代表格と云えるのが、門弟の祇園藤次(加東大介)。朱美の母親お甲との愛人関係も爛れていましたが、師匠の吉岡清十郎を朱美への色恋狂いに持っていこうとする卑劣漢…。最高かよ(笑) 騒動の渦中から上手いこと逃げおおせるところも、そういう奴らしいなと思いました。
クライマックス―。武蔵対80人の門弟たちとの大決戦が胸熱の極み! まさに多勢に無勢で、吉岡一門は弓矢や鉄砲まで使ってくる始末…。それほどまでに武蔵の強さを恐れていると云うことの証明でしょうが、あまりにもゲス…(笑) しかし、大勢の敵を前にしても怯むことなく戦う武蔵は、間違い無く本物の侍だなと感じさせてくれました。
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武蔵を巡る女たちのバトルもヒートアップ!
お通は旅に出た武蔵を追い掛け続け、三条大橋の袂で扇を商いながら、武蔵が通るのをひたすら待ち続けていると云う健気さ…。涙がちょちょぎれました(笑)
一方、朱美は情熱的に武蔵を想いながらも、吉岡清十郎に手籠めにされ、介抱してくれた佐々木小次郎の、武蔵には無い柔らかさに、次第に惹かれていくようでした。
そんな恋愛模様に電撃参戦したのが吉野太夫。客として訪れた武蔵に惹かれながらも、自ら身を引く芸妓でした…。迫る太夫の勢いにちょっとたじろぐ武蔵がかわいかった(笑)
みんな武蔵に惹かれてなりませんなぁ…。剣術修行と恋との間で揺れ動く武蔵ですが、毅然とした態度で物事に臨もうとする愚直さが、その魅力の一端なのかもしれませんねぇ…。
多勢に無勢な大激闘に、自身を巡る色恋バトルなど、本作の武蔵は多難続き。これもまた人生の試練と云うことか…?
剣術修行の旅の中で比類無き強さを身に付けつつある武蔵でしたが、高堂國典演じる日観に「強いだけではいけない」と云う趣旨の言葉を投げ掛けられました。吉岡一門との戦いを通して、その言葉の意味を悟ったとき、真の剣豪として新たなる一歩を踏み出した武蔵の、毅然とした物腰が圧巻でした。
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