耳をすませば(1995)のレビュー・感想・評価
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青春物
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本好きの中学生の少女が、学校の図書館で本を借りまくる。
ある日、図書カードで自分より先に本を借りている男の名を見つける。
その後偶然に出会い、最初は感じ悪いと思うがジョジョに好きになる。
男子生徒はバイオリンを作るために海外に留学することを決めた。
それに誘発され、少女は受験勉強そっちのけで小説を書いた。
そんなこんなで二人は将来結婚の約束をする。
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ほろ苦い青春の話。でも別に感情移入できなかったなあ、何でやろうなあ。
しかし図書カードってあったよね。懐かしいな。
原作はりぼんに載ってるらしい。嫁が言ってた。
ジブリで宮崎が原作なのはナウシカとトトロくらいちゃうかとも。
へぇ、そうやったんやね。
とてもよかった
佐藤広一監督『紅花の守人 いのちを染める』を見る前に見ておかなければならないと思って見たら、見なくてならないのは『おもひでぽろぽろ』だった。途中で気づいたのだけど、面白いのですっかり見入ってしまい、最後は二人のピュアな恋に大感動する。うちの娘は5歳なのだけど、こんな素敵な恋をして欲しい。
ある意味ファンタジーや!
中3でバイオリン職人目指して留学するデキスギ君にプロポーズされるなんて…ファンタジーや(;´༎ຶД༎ຶ`)
時代の移り変わりにしみじみ
図書カードのロマンス(今思うとフルネーム書いちゃうなんて個人情報!な心配)
携帯を持っていない学生たち、なんだか健全ですね〜(夜は親は心配ですけどね!)
そんな時代の方がよかったのかな〜と、しみじみ
カントリーロード
オリビアニュートンジョンの
カントリーロードの曲ではじまる
軽快な感じがいい
魔女の宅急便もそうですが
荒井由実のルージュ伝言
同じ匂いがした
キキは魔女だけど
雫はキキに似てる(いい意味です)
いつもの様にふてぶてしたデブ猫が現れる
その道先を案内してくれる
…不思議な国のアリスっぽい
たどり着いたところは
ワクワクする様な雑貨店
バロン…不思議な猫の置物
引き込まれる目
服をきてステッキをもって立っている
雫は聖司との出会いが
自らのやりたいこと
聖司に一歩でも近づきたい
将来を考えるきっかけになった
雫の前向きさ
聖司の優しい眼差しさ
に…キュンとします
バロンとのファンタジー
…ジブリの世界
余談…雫の歌と結婚の
告白はちょっとないかな~
旅に出た飛行船はいずこへ
天才・近藤喜文監督の劇場アニメデビュー作にして遺作となった今作。
原作は柊あおい作、一巻打ち切りの月刊りぼん連載マンガを補完した内容になってます。
【ストーリー】
主人公は夢見がちな文学少女・月島雫。
ある日図書カードをみると、自分の借りた本の多くに、天沢聖司の名前を見つける。
その人物像を想像しながら膨らませ、憧れを募らせる雫。
そんなある日、電車の中で出会った太っちょの猫に導かれ、高台の地球屋というお店に入る。
そこは、雫の夢が詰まったような空間だった。
だが店の関係者として顔を出した、最近学校で雫をからかうようになった男子が、憧れの天沢聖司と知り気持ちはどん底に落とされてしまう。
その後和解し、彼の私生活をのぞき見ると、聖司は胸にはっきりした夢を抱いた素敵な男の子だった。
触発された雫は、頭の中に荒れくるうイメージを文章にし、地球屋に飾ってある猫の紳士の人形、バロンを主人公にした物語を紡ぎはじめる。
それまでのジブリにはなかった、思春期の恋の鮮やかさと葛藤に焦点を当てた物語。
となりのトトロと火垂るの墓を同時製作当時、宮崎駿監督と高畑勲監督が奪い合ったという天才アニメーター近藤喜文の、センス耀くカット割と動画演出。
早世が惜しまれた彼ですが、井上直久原作のイバラード物語の不可思議なる背景の中を、心のおもむくままに冒険する雫とバロンや、原作マンガにも登場した飛行船を見るたびに、近藤監督はこの作品に描かれた浮遊感の中に生きているのだと感じます。
説明不要、躍動感あふれる思春期の恋と不安にゆれる心理を描き切った、上質の青春ラブストーリーです。
夭折の天才・近藤喜文が遺した唯一の監督作品。宮崎駿から高畑勲への挑戦状という側面も…。
読書好きな中学3年生の少女、月島雫の恋愛と成長を描く青春アニメーション。
脚本/製作プロデューサー/絵コンテを担当したのは『となりのトトロ』『魔女の宅急便』の伝説的アニメ監督、宮崎駿。
雫と心を通わせる青年、天沢聖司の声を担当したのは、当時はまだ無名の子役だった高橋一生である。
47歳という若さでこの世を去った天才アニメーター、近藤喜文の唯一の監督作品。
宮崎駿&高畑勲を、ジブリ設立前から支え続けた縁の下の力持ち。
『となりのトトロ』を制作していた宮崎駿と、同時期に『火垂るの墓』を制作していた高畑勲が、近藤喜文を取り合って血で血を洗う争いを起こしたというのはジブリファンの間では有名な話。
長きに渡って天才2人に振り回され続けた結果、体を壊してしまいそのまま帰らぬ人に…。
両名とも罪悪感はあるようで、高畑勲は自分が近藤喜文を殺したと嘆いたらしい。
過剰なストレスと長時間労働は命を奪うということを、身をもって我々に教えてくれた偉人である。
近藤喜文が生きていれば、今のアニメ業界も大きく変わっていたかも知れない。ジブリの世代交代も成功していたかも…。
彼の死は日本アニメ界における大きな過失であることは間違いない…😢
本作は近藤喜文監督作品ではあるが、脚本から絵コンテまでを宮崎駿が担当している。
その為、宮崎駿のカラーが大きく出ており、純粋に近藤喜文監督作品と言っていいのかはちょっと疑問。
とはいえ、もちろん細かな演出は近藤監督の仕事。
宮崎駿のコンテでは活発な少女だった雫は、思慮的かつ若干内向的な少女として描きなおされている。
一番有名なエピソードは雫がしゃがみ込んだ時の描写。宮崎駿版では周囲に誰もいないということでスカートからパンツが丸出しだったのだが、近藤監督はスカートを押さえてパンツが見えないように演出。
このことに宮崎駿大激怒💢
「誰も見ていないんだから、スカートのことなんか気にしない筈だろうが!ぷりぷり👿」…やはりこの爺さん、並ぶもののない変態である。
高畑勲のお気に入りである近藤喜文を自分の駒にすることが出来てよほど嬉しかったのか、本作は高畑勲への挑戦状ともいえる内容になっている。
というのも、スタジオジブリの作品群の中で、本作の一つ前は高畑勲監督の『平成狸合戦ぽんぽこ』。
『ぽんぽこ』は多摩ニュータウンの開発により住処を失ったタヌキたちの悲哀をアイロニカルに描いた作品である。
エンディングではタヌキたちの宴会のシーンから徐々にカメラが上空に引いていき、東京の夜景を映し出して物語の幕が降りる。
本作のオープニングはその全く逆。
東京の夜景をロングショットで映し出し、多摩市をモデルとした本作の舞台へとクローズアップしてゆく。
クローズアップにより映し出されるのはその街に生きる人々の姿。
「タヌキだってがんばってるんだよォ」という『ぽんぽこ』のキャッチコピーを否定するように、「人間だっていろいろあるんだよォ」とでも言うべき映像を作り上げている。
同じ街を舞台にしていながら、『ぽんぽこ』で描き出されたテーマとは真逆の視点で物語を紡ぎ出しており、ここに宮崎駿の、高畑勲に対する挑戦が見て取れる。
それを近藤喜文にやらせるところが、宮崎駿の嫌〜なところだなぁ、とニヤニヤしてしまうのはオタクの悪い癖😏
絵作りという意味で、本作に顕著に描かれているのは「上下」の移動。
もちろん、これは山を切り拓いて作られた住宅地を舞台にしているからであるが、丘の上にある「地球堂」という店を異界として現出させる効果とともに、高台から見下ろす街を描くことにより、そこに生きる人々の姿を観客に想像させる効果も持つ。
土手を歩く人々の映像に合わせ、スタッフロールを流しているところからもわかるように、本作で描かれているのは、都市で生きる人々の生活賛歌であり、雫と聖司の恋愛はその一つの側面に過ぎない。
根底にある人間賛歌が伝わる為、10代の淡い恋愛という、悪い言い方をすれば浅い物語であるこの映画に、幾つになっても感動させられるのだろう。
とはいえ、自分が10代の頃は大好きだったこの作品も、年齢を重ねてから見るとちょっと青臭すぎて座りが悪くなってしまう。
それに、全体のスピード感がやや不足しており、ちょっと退屈な時間も多い。もちろん、意図的に行われていることだとは思うのだけど。
もっと雫の小説世界の描写を増やして、映画全体をファンタジー路線に乗せてくれた方が、物語全体の勢いがつくし、何より宮崎駿ファンとしては嬉しかったなぁ…。
長々と書いてしまったが、やっぱり好きな映画ですよ、これは。
『おもひでぽろぽろ』『紅の豚』『ぽんぽこ』『耳すま』と、全く子供向けではないアニメーションを5年の間にポンポンと作っているのだから、90年代のジブリは凄く挑戦的かつ野心的、革新的なスタジオだったんだなぁ、と感心してしまう。90年代のジブリが行った仕事が、どれだけ日本のアニメーションを前に進めたのか、と考えると本当に尊敬の念しか無い。
最後に、近藤喜文監督に哀悼の意を表します。
貸出カードから始まる恋
"金曜ロードSHOW!" で久しぶりの鑑賞。
原作マンガは未読。
初めて観たのは幼稚園の頃。「コンクリート・ロード」を面白がり、バロンと雫が上昇気流に乗るシーンばかりに熱中していました。ストーリーが理解出来るようになったのは、確か小学校高学年か中学生の頃だったような。
読書が好きなので図書館にはよく足を運ぶのですが、こんなにロマンティックな目に遭ったことはありません(笑)。
そもそも、貸出カードなんて今は書きませんし…。バーコードを読み取って終わりです。電子化の弊害ですね(笑)。
思えば、当時は携帯電話もSNSも無いから気軽に誰かと出会うのは今より難しかったのかも。私自身、物心ついた時にはパソコンもあって、親は携帯電話を持っていました。
雫と聖司の恋が甘酸っぱい。恋とは不思議です。互いに影響を与え視野が広がり、相乗効果で生き方を見つめ直せる。
誰かを愛しく想う力が夢に向かって走る活力になり、生きる喜びへと繋がっていく…。なんて素晴らしい連鎖なのか。
今回改めて鑑賞して、「ふたりの想いの行方はいったいどうなったんだろう?」とふと思いました。その後が知りたい!
ヴァイオリン職人になった聖司と、小説家になった雫が再会してハッピーエンド、と云うのがいちばんの理想ですが…
そうは上手く行かないのではないかなと考える自分もいる。所詮は中学生の恋愛で、将来を約束していても時間と空間の隔たりはかなり大きいのではないか。そう思ってしまう自分に、「汚ない大人になってしまった」と嫌気が差した次第(笑)。
[余談]
番宣では高橋一生が天沢聖司役で声の出演をしていると云うことを全面に押し出していました。それを意識すると、20年以上のキャリアなんだなぁ、と…。声変わりもしていないし、初々しい演技が作品自体にマッチしているようで、魅力のひとつかもと思いました。本作の5年後には「ホワイトアウト」に出て、その後「ウルトラマンコスモス」にも出て、そして「シン・ゴジラ」かぁ、としみじみしてしまいました(笑)。
[以降の鑑賞記録]
2022/08/26:金曜ロードショー
※修正(2024/04/07)
いまさらですが・・・
夏はやっぱりジブリ祭り!
日テレじゃないけど・・・
いままでは流して見ていました。
そして今回、じっくりと最初から最後まで観賞。
宮崎駿監督じゃないと判りました。
江川卓さんや岸部シローさんも声優として?クレジットされていましたね。
立花隆さんの下手っぴな声の出演も今、聞くと落ち着く。
慣れとは恐ろしい。
タイトルも主人公が書いた作品名だったと分かった。
そこはかとなく寂しくなった
東京の多摩に住む中学生の雫さんと、聖司くんの夢と恋愛と成長の物語。(あらすじはWikipediaで確認できるので割愛させていただきます)
ふとしたきっかけでTV放映で観たのですが、
私にとっては、とにかく、暗かった。
観た後しばらく立ち直れなかった
そして、ネットにあふれる、これが最高の青春とかいう声が
多いことを知ってまた落ち込んだ。
まず、全編にあふれるリアリティのある描写と、それとは真逆の
主人公たちのピュアすぎてファンタジーの域に達している感情の揺れ動きは
作り手のご都合主義というか、自分の感覚を客観的な調整なくして
映像化してしまったという感じがした。
決して良い暮らし向きとは言えない主人公たちの日常のリアリティと
そのような環境で根拠もなく、明るい未来があることを前提に繰り広げられる主人公たちの人生。
この差の空虚感が、私をひどく切なくさせた。
たとえば、雫が住むマンションの描写、二階建てベッドで眠る姉妹のようす、
家族の風景、場のリアリティを演出するための先生同士の無意味な会話、
このリアリティさは演出を超え、メッセージとすらなっている。
確かに日常とは無意味な会話の積み重ねだし、そういうなかにこそ
人生の輝きは存在するかもしれない。
これらをきちんと見つめることで、人生は豊かになるのだろう。
しかし、これにひとたび満足してしまえば、この日常は繰り返し、
庶民は永遠に庶民でありつづけるのだという社会の枠組みのリアル
すら感じ取ってしまった。
今の時代だからか。
雫のけっして広くない自宅、進路が決まらない日常、良くもない成績
才能も開花できないまま過ぎ去る青春。
この先のふたりに明るい未来や変化を期待できるだろうか。
ネットの多くのレビューを見ると、私だけが見れなかったのかもしれない。
成功できなくなっていい、私たちはそのままで輝いているのだから。
むしろプロセスこそが、輝きなのだから。
というメッセージは、そのまま私たちの閉塞感を表してしまっている。
二人の先の日本は、暗かった。ブラック企業、就職氷河期、過労死、
派遣社員の解禁。あのまま結局は、救われないで終わる現実がありはしないか。
物語の最後は、朝日が見える丘の上で、聖司が告白し、結婚しようねと
誓うシーンで終わる。
救われない。
そこはかとなく寂しくなった。
若いっていいな
小学生のとき映画館で見た。
20年以上経ち、久しぶりにテレビで見てみた。
可能性がたくさんの学生っていいなぁ。
だけど夢に向かうには勉強も必要。
こういうテーマが小学生のときは見えなかった。
あと聖司と雫の展開が急すぎることにちょっと違和感。最後の「結婚しよう」は小学生の頃から急だなと思ってた。「付き合おう」くらいでよかったのでは…
原作の柊あおいさんの耳をすませばも実家にありましたが、全然テーマやストーリーが違います。
こっちもおすすめ。
しずくはドワーフという設定。
先日この映画をハッピーエンドだと認識している友人がいたので再度地上波で見直して見ましたが、やはりこの映画はバッドエンドではないにしろハッピーエンドを示唆するストーリーでは無いと感じました。
まず、
ボーイフレンドのお爺さんは若い頃に交わした固い恋の約束は時の流れと共に薄れ、結局は守られる事は無く別の女性と結婚しています。
また猫の男爵も同じように恋を実らせられず一人で佇んでいます。
決定的なのは修理していた細工時計のテーマが主人公とボーイフレンドの事を表現しています。
細工時計のテーマは【ドワーフと妖精の住む世界が違うゆえの悲恋】です。
思い出してもらいたいのは、ボーイフレンドは一等地に住み 祖父は元PTA会長。卒業後は海外へ留学と、育ちの良くきらびやかな【妖精】で
主人公は団地住まいで将来の展望も無く 才能という宝を探す【ドワーフ】です。
主人公は夢の中でドワーフの炭鉱で目覚め、原石を探していることからも、しずく=ドワーフという設定は固いと考えます。
この時点で「叶わなかった若き日の恋」を示唆していますが
もう少し読みとくと
ボーイフレンドはラストで「もし、上手くいけばすぐに帰ってこれる」と希望的な発言をしていますが、実際は「かなり厳しく何年もかかる」という事も話しています。
そして、テーマ曲であるカントリーロードの歌詞は「故郷には帰らない」という言葉で締め括られます。
つまりはお爺さんや男爵、細工時計のストーリーのように
しずく達の若い恋は時と共に消えていってしまうという事が読み解けます。
私はこの映画は非常に奥が深く、楽しく、伏線の張りかたもスマートでとても好きです。
あの頃、必ず添い遂げると決意していた恋は大人となった今では「若気の至り」「良い思い出」となっている方は多いと思いますが、この映画はまさにその若かりし時を思い出させる映画だと思います。
変わらず
昔から大好きな作品。小さい頃は純粋に恋愛かぁみたいな感じで見ていたけれど、大人になった今見てみると、雫の焦る気持ちや杉村や夕子の気持ち、またしほ姉様の気持ちがすごく良くわかるなぁ、なんて感じます。
そして天沢聖司くんの雫への執念と落とし方の素晴らしさに何度見ても飽きません。楽しい。
恋愛が大きなテーマではあると思いますが、それだけではなくて、うまく言えませんが中学生くらいの時に感じる漠然とした大きな不安や夢とそれを叶えるためには、自分を見つめ直すためには、という点でも色々と感じ取れる気がします。
いやー、若いっていいな。私も図書館通ってれば天沢聖司くんに出会えますか、、、
エンディングで描かれた「コンクリート・ロード」
雫らクラスメートが笑い転げながら歌っていた「♪コンクリート・ロード」は、エンディングのタイトル・ロールで背景として描かれています。
登下校の生徒が行き交う、誰もが郷土の記憶にありそうな、塗り固めたコンクリートで支えられた道、“コンクリート・ロード”です。
一つ衝撃を受けたフレーズがあって好き
石の中にあるエメラルドについておじいさんが、
外に出てて目に見える大きいエメラルドはあまり価値がない
奥の方の小さいエメラルドの方が磨いたら輝く
的なこと言っててそれがすごい響いた。
もっと早くこの映画見てたら
自分も英語をもっと早くに試していたかもしれない。
そうしていた方がよかったかも。
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