劇場公開日 1950年3月21日

また逢う日までのレビュー・感想・評価

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4.5久我美子さん、また逢う日まで・・・‼️

2024年6月16日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

幸せ

先日逝去された久我美子さんを偲んで・・・‼️
空襲下の防空壕で知り合った若い男女が、互いに深く愛し合いながらも、戦争によって無惨に引き裂かれていく・・・‼️戦争が普通の人間の幸せを引き裂くことを描いていて、戦争の残酷さ、悲しさが良く出てると思います‼️反戦映画としても優れているし、愛の強さ、美しさを高らかに賛美した恋愛映画としてもホントに名作ですね‼️我が敬愛する今井正監督としても「青い山脈」と並ぶ最高傑作ではないかと‼️映画史上に残る名場面と言われるガラス窓を挟んだキスシーンも、この名作にふさわしい清純な恋のイメージを強調した名場面‼️雪の降る中、帰る岡田英次さんをガラス越しに見送る久我美子さん‼️窓開ければいいじゃんと思ってしまいますが、久我美子さんの美しさとその感動的な純愛ぶりが、そんな屁理屈をノックアウトしてくれます‼️そして全編を通して主演の岡田英次さんのナレーションが流れるんですが、その棒読みに近いナレーションと久我美子さんが描いた岡田英次さんの悲しげな肖像画が印象的で、この反戦映画の、いや恋愛映画の悲劇性を高めることに貢献しています‼️

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活動写真愛好家

5.0窓越しのキスシーン

2020年10月20日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 裁判官の父と軍隊にいる兄。田島三郎(岡田)はいつかは召集されるのだろうが、のんきに学生生活を楽しんでいた。軍国主義には疑問を持ち、人を殺して平和を勝ち取ることに意味がないと言う。

 再三出会った三郎と螢子は出版社の前で初めて声を交わす。螢子は画家志望だが、挿絵を中心とした戦争画を描かされているのだ。芸術ではなく、生活のためと自嘲する螢子。彼らは何度もデートを重ねる。画家のアトリエを借りている螢子と母親(杉村春子)。そのアトリエの窓越しのキスが日本映画史上最も美しいとされているキスシーンだ。その後のデートでは普通にキスシーンがあるのだが・・・

 兄の二郎が事故で亡くなり悲しみに暮れる日。学生の仲間たちに次々と召集令状が来ていたのだが、ついに三郎にも赤紙が来た。出発の二日前、アトリエで将来について語る二人。螢子に描いてもらった肖像画を形見になるかもしれないから預かってくれと告げるところが衝撃的だった螢子。最後の日、ようやく母親の了解も得られ、約束の場所へ逢いに行こうとする螢子だったが・・・そこで冒頭のシーンに戻り、亡き長男の嫁が防空訓練で倒れた。医者も来ないので看病しなければならない三郎。空襲警報が鳴り響く中、1時間以上も駅で待っている螢子。そこへ爆弾が・・・三郎は螢子の死を知らぬまま軍用列車で運ばれる。やがて終戦を迎えたが、アトリエには今は亡き三郎の肖像画が黒い布でつつまれていた・・・

 ほぼ全編にわたって岡田英次のモノローグで構成されているのだが、螢子の死の直前までは彼女のモノローグがはさまれ、最後にはモノローグが全くない、残された者たちのシーン。これが妙に悲しさを誘う。

 戦争を背景にした恋愛映画は数多くあれど、これだけ反戦メッセージを残す作品は珍しい。時代がそうさせたのだろうけど、客観的に若い二人を見守るように観る者を引きずり込む手法には恐れ入った。

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kossy