劇場公開日 1988年4月16日

火垂るの墓(1988)のレビュー・感想・評価

全57件中、1~20件目を表示

4.0ようやく鑑賞する気になれました。

2021年6月1日
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鑑賞方法:DVD/BD
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猿田猿太郎

4.5”反戦を訴えるなら、戦争を起こす前に何をすべきかが問題だ”

2025年4月29日
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鑑賞方法:映画館

4月29日は「昭和の日」。昭和の時代を振り返る意味を込めて、スタジオジブリの高畑勲監督による映画「火垂るの墓」を鑑賞しました。会場は丸の内TOEIで開催中の『昭和100年映画祭 あの感動をもう一度』。今回で5本目の鑑賞となります。

本作は、言わずと知れた野坂昭如氏の原作小説をアニメ映画化したもの。冒頭で14歳の主人公・清太(声:辰巳努)が駅構内で亡くなるシーンが提示され、そこに至るまでの経緯が描かれる構成になっています。

物語の舞台は昭和20年4月の神戸。日本はすでに敗色濃厚な状況にありましたが、清太は依然として日本の勝利を信じ、海軍軍人である父を誇りに思う、ごく普通の少年として登場します。ところが、神戸が大空襲に見舞われ、家は焼け、母親も戦災により命を落としてしまいます。清太は4歳の妹・節子とともに遠縁の親戚の家に身を寄せるものの、そこの叔母と折り合いが悪くなり、2人で家を出て池のほとりの防空壕に移り住むことになります。
しかし、手元の食料もお金も底をつき、やがて節子は栄養失調により息を引き取ります。

まさに涙なくしては観られない物語でしたが、正直なところ、私は涙を流すことができませんでした。鑑賞後に思い返すに、あまりに過酷な”現実”を目の当たりにしたショックで、涙を流すという自然な反応すら身体が忘れてしまっていたのかもしれません。

その後、感情の整理の一助としてWikipediaの該当項目を読んでみたところ、高畑監督の次のような言葉が印象的でした。

「反戦アニメなどでは全くない。そのようなメッセージは一切含まれていない」
「本作は決して単なる反戦映画ではなく、お涙頂戴のかわいそうな戦争の犠牲者の物語でもなく、戦争の時代に生きた、ごく普通の子供がたどった悲劇の物語を描いた」

なるほど、この視点こそが、本作に他の反戦映画とは一線を画すリアリティを与えているのだと、改めて納得しました。たしかに、清太は多くの悲劇の当事者であるにもかかわらず、彼の言動からはストレートな「反戦メッセージ」は感じられません。特に、玉音放送を聞いておらず敗戦を知らなかった彼が、後にその事実を知った際に受け入れきれない様子には、反戦よりも、時代の中で取り残された個人としての孤独が強く浮かび上がります。

また、次のような高畑監督の言葉も心に残りました。

「この映画では戦争は止められない。映画で反戦を訴えるのであれば、“戦争を起こす前に何をすべきか”と観客に行動を促すことが必要だ」

たしかに、戦争が始まってしまってからでは、手遅れなのです。

以上、映画を観た感想に加え、多少の余談も含めてしまいましたが、世界情勢が日ごとに不穏さを増している現代においてこそ、本作は語り継がれるべき意義ある作品だと、改めて実感しました。

それにしても、「火垂るの墓」が「となりのトトロ」との2本立てで公開されていたというのは、日本映画史に残る“天国と地獄”のような同時上映ですね。

そんな訳で、本作の評価は★4.6とします。

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鶏

5.0カット割り上手すぎる

2025年4月4日
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カット割りが上手すぎる
もう一度観たいけど二度と観たくない
よく言われている話だけど本当に二度と観たくない

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悠

5.0戦争孤児の末路

2024年12月17日
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泣ける

悲しい

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ぽん

4.0なんで、蛍すぐ死んでしまうん⁉️

2024年11月27日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、DVD/BD

泣ける

悲しい

怖い

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活動写真愛好家

3.0心に残る(トラウマ)

2024年10月25日
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鑑賞方法:その他、TV地上波

今でも記憶に強烈に残り、決して忘れられないトラウマになった映画です。

それは、戦争体験者が語る、「二度と思い出したくない」という思いに近いものかもしれません。映画なのに、心の深い場所にトラウマを残す。傑作には違いないのですが、おすすめはしません。

アメリカのどこかの小学校で、『プライベート・ライアン』を見せる罰と言うものがあると聞きましたが、それは戦争を軽んじるような言動をしたり、元軍人をリスペクトしないことに対する不敬罪に当たるようです。

確かに、子供にはきつい罰でしょうが、いい映画なのでいつかは見せたい一本です。かたや、『火垂るの墓』はと言えば…

これが戦争。と、如実に語る作品で、理屈抜きに、戦争は最大の災厄だと思い知らされます。子供には『キャプテン・アメリカ』を見せときゃいい、っていう時代は、いつまで続くのでしょうか。

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うそつきかもめ

4.0全ては守るため

2024年10月18日
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movie mamma

5.0心が痛む

2024年10月4日
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鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

初めて観たのは20歳のとき。涙が止まらぬままエンディング。
その後、テレビで何度か放映されているがだんだん直視できない。
かわいそうで辛くて余韻がすごい。
けれどしっかりと受け止めて観るべき実話。

兄妹、辛かったね。一生懸命がんばったね。

そんな軽い言葉ではとうてい表現できないけれど心の底から思う。

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小雨

5.0視聴率って大事?戦後79年経っても大衆迎合するんですか?

2024年8月28日
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鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

怖い

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野川新栄

5.0清太にアメリカン・ニューシネマ的反骨精神を見た

2024年8月16日
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鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

難しい

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モアイ

5.0日本人全員が観るべき作品

2024年8月14日
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火垂るの墓

となりのトトロと同時上映された本作
この作品は高畑勲監督の代表作と言っても過言ではないでしょう

火垂るの墓を観て主人公の清太がクズなどと言っている人もいるが、個人的にはそんなことはないと思う 少し共感できるところもあるが、それよりもせっちゃん(節子)が可哀想な気持ちでいっぱいです

最近は、金曜ロードショーでのジブリ映画で火垂るの墓が全く放送されないので悲しいです いつも終戦の8月15日前後くらいにやってたので地上波で観てみたいです

そして最後に本作「火垂るの墓」や「かぐや姫の物語」などの脚本、監督を務めた高畑勲監督に心からご冥福をお祈り申し上げます。

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よっちゃん

3.514歳は子供だ

2024年5月27日
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jellyfish

3.0タイトルなし

2024年5月18日
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鑑賞方法:その他

自分の両親は節子よりも年上で、清太よりも年下です。
住んでいた地域も違いますが、この作品を通して両親はどんな時代を生きてきたのかを擬似体験することができました。

公開当時、両親と見ることはありませんでしたが、私は両親から散々戦争の頃の話は聞かされていました。
両親が話すことは学校での生活か食事の話が多かったため、この作品ではまた違う視点で戦時下の日本を見ることができ、悲しい内容ではありますが繰り返し見たいシーンは多いです。

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rika

5.0野坂昭如の 自己告発

2024年1月19日
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あまりに辛すぎると
まるで他人事のように自分のやった事を語ったりする。
極限状態での精神の安全装置が働くからだ。

昨年、NHKラジオ深夜便で「戦争童話集」の朗読がずっと続いていた。
「火垂るの墓」は野坂昭如の実体験を元にするこの戦争童話集からの一編なのだが。

自分がどんなに駄目な人間で、
妹が死ぬなりしてくれて野坂の目の前からいなくなってくれれば楽なのにと考えていた人間で、
妹はその願い通りに死んで、
面倒な足手まといの存在は消えた。
童話の中では清太も死んだことにしてしまったけれど、
死ぬべき自分はこうして生きて、嘘の童話なぞ書いている

その自分を誰がどう思おうと糾弾するためのメモ。判決文。
それが火垂るの墓の原作だ。

誰かの手によってアニメーションや、戯曲になっても
それは違うと言い続け
自分は嘘をついているのだと死ぬまで自らを呪詛し続けた野坂昭如は、
2015年12月8日に、ようやく辛い体験から済われて死んだ。

自殺をしないことが自分自身への終身刑だったのかもしれないなぁ・・
野坂が亡くなったとき、訃報を聞いてそう思った。

お疲れ様でした
合掌

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きりん

3.0見た。

2023年12月31日
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プライア

5.0やっと観た・・・ 晴太よ、他の生き方はなかったのか?

2023年12月15日
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鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

節子の死ぬシーンで号泣、嗚咽、涙腺崩壊。その後はずっと最後まで涙。

それまでは戦争の怖さも余り伝わらず、節子のかわいさとなんか回りを余り顧みない晴太の態度に「かわいそうやけれどちょっとなあ?」とどちらかというと前評判ほどではないなあと感じた。
ただ、親戚のおばさんちを出て2人で生活するようになってから少しずつ変わりはじめ悲劇に繋がっていく。
妹を思う気持ちとおばさんの冷たさや医者のものぐさの温度差がだんだんこちらもつらくなってくる。

戦争が色んなものを奪っていったことだけは伝わる。
節子の人生は何やったんや?!晴太の人生は何やったんや?!
戦争にはいっぱいいっぱい哀しい物語が存在していてこの物語もその一つにしか過ぎない。
それがわかっていても世界中のどこかで今も戦争している。
日本も防衛費を増強しようとしている。
その費用を戦争を起こらせない事につかえないのだろうか?
この映画はそんなことも思わせてくれる。

他の方のレビューを読みながらまた涙している自分がいる・・・

余談ではあるがビルマの竪琴で出てきた「埴生の宿」がなぜかこの映画でも出てきた。

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♪エルトン シン

3.0昭和20年9月21日夜、僕は死んだ。 死者の回想という独特な作品。...

2023年10月9日
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鑑賞方法:TV地上波

泣ける

悲しい

昭和20年9月21日夜、僕は死んだ。
死者の回想という独特な作品。
方言やなまりのおかげでリアリティがある。

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どん・Giovanni

5.0火垂るって火が垂れ下がるたから、焼夷弾。

2023年6月19日
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マサシ

4.0悲しすぎて背を向けたくなる映画ではある。 そんなメッセージ性のある...

2022年6月24日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

悲しすぎて背を向けたくなる映画ではある。
そんなメッセージ性のある映画を残した高畑勲はやはりすごいと思う。
嫌な大人も出てくるけど、皆生きるために必死だという時代背景。どうしようもない現実。
ずっと平和であってほしいと願うお話。
ラストの現代との対比がまた切なくなります。

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よっしー

5.0全人類が観るべき

2022年6月22日
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どんな精神状態でも泣ける作品です。
アニメだから時代を越えても古くならない名作です。

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FUNAO