劇場公開日 1976年2月28日

「とてつもない負のお祭り騒ぎ」暴走パニック 大激突 colt45SAAさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0とてつもない負のお祭り騒ぎ

2016年7月18日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

興奮

渡瀬恒彦扮するバーテンダーのにいちゃんが、フリーターぽい小林稔侍と組んで銀行強盗をやるんだけど、とんだハプニングがあり、稔侍がグチャグチャに事故死。一人逃走をする映画が
「暴走パニック 大激突」

パニックとかいっても船が転倒したり、大型旅客機がセスナとぶつかったり、バカみたいに高い高層ビルが火事になったりはしない・・・

ただ渡瀬恒彦の逃亡を描くのみ。途中平行して、変な人々が描かれる。渡瀬恒彦の彼女(杉本美樹)につきまとうマネキン好きの中年オヤジやクルマフェチの自動車修理工。彼は好きな車種が修理にくると、修理・納車した後、自分でその車を傷つけ、また修理に出されるのを待つ。しかし彼の悪行をホモのオヤジに目撃され、脅され、オヤジに体を要求される・・・・
情けない警官川谷拓三は交際している婦人警官渡辺やよいを同僚の警官に横取りされ、出世もできず、逃走中の渡瀬を取り逃がす。
しかし婦人警官渡辺やよいは勤務中にセックスするは、制服の下はゲーターベルトつけてるはで、本当に婦人警官なの?って感じ。(そこがいいのかもしれない)
で、杉本美樹扮する渡瀬恒彦のカノジョはハーフ。20年くらい前に年末テレビで放送された時セリフの一部が消されてた。「あいのこ」というセリフが削除されてた。一体なにがなんだかわからなかった。(杉本美樹をハーフって無理があるきがする。)
ここ大事でしょ!何故彼女が虐げられた状況にあるかとか、なぜ渡瀬恒彦と海外に逃げたいの?とかの答えがそこにあるでしょ。
その杉本美樹が白痴的に渡瀬を慕うあたりがいい。かなり逝っちゃってる感じだけど、自分にとっては魅力的だ。(実際日常生活に置き換えると考えてしまうが・・・)
そして、またもや登場執念の男・室田日出男である。渡瀬の共犯者で弟小林稔侍が無惨に事故死、銀行強盗の分け前を強請に渡瀬を執拗に追う。脅す。暴れる。

上記の連中が後半で一気に集合し追う者、追われる者のカーチェイスが繰り広げられ、さらに全然関係ない市民がこの騒動に巻き込まれ、自分の車がアテられた事に怒りカーチェイスに参加し、その集合体はどんどん増え終盤はへんな空き地をみんなで車乗ってグルグル回ってる。
車の炎上、暴動。これがパニック。無茶振りなタイトルへの繋ぎ。
さすが深作欣二。凄い映画。

colt45SAA