フランキー・ブーチャンの殴り込み落下傘部隊

劇場公開日:

解説

梶野悳三の原作を「童貞先生行状記」の柳沢類寿が脚色し、同じく春原政久が監督した娯楽喜劇である。主演は「童貞先生行状記」のフランキー堺と「集金旅行」の市村俊幸の、「フランキー・ブーチャンのあゝ軍艦旗」の新兵コンビで、ほかに小沢昭一、中原早苗、美多川光子、内藤武敏、河野秋武、小川虎之助などが助演している。

1958年製作/80分/日本
原題または英題:Paratrooper Frankey
配給:日活
劇場公開日:1958年1月9日

ストーリー

--祖国を目指す日本帝国軍艦。そのヘンポンと飜る軍艦旗のそばで、サンマを釣っては焼いている二人組がいた。いわずと知れた門馬二水と間々田二水である。--総員甲板洗いの最中なのに彼らはノウノウとしているのである。何故なら、彼らは飛行機が不時着し酒巻兵曹と共に救われた身で、いわば員数外であったからである。祖国についた三人のうち、酒巻を除いては戦死とされ、幽霊兵隊になっていた。行き所のない二人は分隊行進をしていた一隊の後にくっつき、基地へもぐりこんだ。隊の人事係は驚いた。そうして、仕方なく二人を炊事班の手伝いにしたが、司令長官のトンカツ原料の豚を捕えるのに彼らは苦労し、仕事がたちまち嫌になった。仕事をかえろと申し出、次ぎはドブ掃除専門の作業班に入った。前科者ばかりのこの班を、二人は煙にまき、ボスになったのも束の間、作業班は他の部隊へ転属になり、彼らは取り残された。そこへ、部隊長森田中尉が通りかかり、行き所のない二人を自宅へ連れ帰り、妹の安子と共にもてなす。翌日、二人が入れられた彼の部隊にはコハイカニ、酒巻と、前科ものの班が待っていた。はげしい落下傘訓練が始ったが、二人はヘマをくり返すばかりだった。司令長官の前での降下演習に、彼ら二人だけが失格になりそうになったが、安子のとりなしで出場できた。しかし、降下の結果は、二人ともロクな場所に落下しはしなかった。間々田は高圧線で感電重傷する有様。ついに出撃命令が下り、兵隊たちは家族と最後の面会に外出した。ヘマの故で、外出止めを食った二人は酒巻に連れられ町へマラソンに出た。ゴールは森田中尉の家である。やっとたどりつくと、うれしいことにそこには酒巻、森田、安子らのはからいで、間々田の女房お光と門馬の祖母とが待っていた。次の日、彼らは、一人は女房の、一人は安子の写真を胸に南方へ飛び立ち、X島の油田地帯に降下した。二人が、舞い降りたところは、なんと爆薬が仕掛けられた石油タンクの上だった。導火線は燃えている。二人は落下傘がとれずにモタモタしている。導火線が燃え尽きようとした時、酒巻兵曹が飛びこんでき、体ごと火をモミ消した。こうして、かの石油タンクは、二人が占領したことになったのである。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

映画レビュー

映画レビュー募集中!

この作品にレビューはまだ投稿されていません。
皆さまのレビューをお待ちしています。
みんなに感想を伝えましょう!

レビューを書く