緋牡丹博徒 花札勝負のレビュー・感想・評価
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良い湯加減
藤純子が美しい。高倉健もいつもの健さんを全うしている。
特殊な世界の女と漢たちの美学と卑劣。
この時代の男向け大衆娯楽作品にありがちなレイプシーンが無いのが清々しいが、血飛沫は多めだ。
任侠物はフィクションなのに本気で憧れる者がいる程美化されすぎるきらいがあるが、それも作り手には一種の賞賛にもなるのだろう。
大衆場末映画といえど監督の映像美への矜持が伝わる。
役者達もそれぞれ役割を全うしている。
今作私的お気に入りは悪漢大将の小池朝雄である。この人の魅力も言語化不可能な不思議存在だ。
今作の醸し出す味わいはこの時代の映画の平均的娯楽作品ではあるが、今世紀の、映像が騒々しく志しの気持ち悪い映画たちを観たくもない私には丁度良い湯加減であった。
藤純子が唄う?主題歌の歌唱力は、ご愛嬌と言うにはギリギリの線である事は警告として付け加えておこう。
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