緋牡丹博徒 花札勝負

劇場公開日:1969年2月1日

解説

石本久吉の原案に基き、「緋牡丹博徒 一宿一飯」の鈴木則文と「待っていた極道」の烏居元宏が英同で脚本化、監督は「みな殺しの霊歌」の加藤泰。撮影は「緋牡丹博徒 一宿一飯」の古谷伸があたったシリーズ第三作。

1969年製作/98分/日本
原題または英題:The Red Peony
配給:東映
劇場公開日:1969年2月1日

あらすじ

明治の中頃。渡世修行を積むお竜は、熊虎親分からの添書を持って、名古屋の西之丸一家へ草鞋を脱いだ。その頃、西之丸一家は熱田神宮大祭の勧進賭博をひかえ多忙をきわめていた。金原一家の組長金原鉄之介は、国会議員の古田と結託し、勧進賭博を仕切る名古屋一の貸元の座を狙っていた。そんな折、お竜は金原一家の賭場で自分の名を名乗る女賭博師お時を捕えた。お時は、盲目の子お君の目を直したい一心にイカサマをやり、金原にその腕を利用されていた。西之丸一家の親分杉山の息子次郎は、金原の義理の娘八重子と恋仲だった。次郎が、八重子との結婚を申し出ると、金原はサイコロで事を決めようと持ちかけ、お時を相手に当らせた。お時は勝負に勝ったものの、人質にされた次郎を、恩を受けたお竜が、探していることを知り、次郎と八重子を逃した。この一件によりお時は斬られ、次郎と八重子はお竜に守られて大阪へ逃げた。金原一家に草鞋を脱いでいる一匹狼の渡世人花岡は、二人を追ったが、お竜から事情を聞いて見逃すのだった。やがて金原一家を尋ねたお竜が監禁された。杉山は勧進元とお竜の命の決着を勝負で決めようと提案。杉山の代人お竜は金原の代人バケ安との一本勝負に勝ったが難癖をつけられ熊虎にその場を救われた。彰吾が金原に杉山を斬り捨てるよう命ぜられたのは、そんな折だった。彰吾は、金原にあいそをつかせていたが、一宿一飯の義理から杉山を斬った。重傷を負った杉山は、勧進賭博の挨拶を終えると息をひきとった。やがて、熱田神宮へ奉納金を修めに行った西之丸一家の代貸久保寺ほか数人が、金原一家に殺され、金も奪われた。お竜の拳銃と彰吾の白刃が金原一家の息の根を止めたのはそれから間もなくのことだった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.0 さすがはシリーズ最高作と言われる作品。 藤純子のかっこよさはもちろ...

2025年8月13日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

さすがはシリーズ最高作と言われる作品。
藤純子のかっこよさはもちろん、そこにわれらが健さんが。この2人結婚すればよかったのに(笑)
アングルやらなんやらがいちいちかっこいい。藤純子、歌だけは勘弁しておくんさい(笑)
J:COM BS NC版鑑賞

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はむひろみ

3.0 藤純子に着物を着せて花札をさせる、これだけで映画は成立する

2025年7月20日
PCから投稿

起:お竜が歩いて街にやってくる
承:お竜が良いヤクザ一家に草鞋を脱ぐ
転:良いヤクザ一家が悪いヤクザ一家からひどい目に遭わされる
結:お竜が悪いヤクザ一家を皆殺し

鈴木則文による基本フォーマットはもう完成しています。
そして脚本のバリエーションとして、
・舞台は地方都市
・いい男と出会うが成就しない
・熊虎のコメディリリーフ
・賭場でのイカサマ   の手口。→屏風札の仕組み。
・かわいそうな子ども
・若者の恋
・汚い権力者
・お竜のカチコミに誰が同道するか
・シーンごとに着替える着物の美しさ
などを盛り込んで出来上がり!

緋牡丹博徒シリーズは藤純子に着物を着せて花札をさせる、これだけで映画は成立することを見事に証明しています。そこにいい男とかわいそうな子どもが絡めば言う事無し!

お竜は2000円(現在価値で数千万円)をどっからもってきたの?とか、子どもの眼の手術代金はどうしたの?とか、偽お竜はお竜の名前騙る必要なくない?とかこまかいことは言いっこなし!

加藤泰のクローズアップを多用したショット、色ガラス越しのおどろおどろしい顔のアップなど演出も冴えています。

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jin-inu

3.0 良い湯加減

2025年5月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

楽しい

単純

興奮

藤純子が美しい。高倉健もいつもの健さんを全うしている。
特殊な世界の女と漢たちの美学と卑劣。

この時代の男向け大衆娯楽作品にありがちなレイプシーンが無いのが清々しいが、血飛沫は多めだ。

任侠物はフィクションなのに本気で憧れる者がいる程美化されすぎるきらいがあるが、それも作り手には一種の賞賛にもなるのだろう。
大衆場末映画といえど監督の映像美への矜持が伝わる。
役者達もそれぞれ役割を全うしている。
今作私的お気に入りは悪漢大将の小池朝雄である。この人の魅力も言語化不可能な不思議存在だ。

今作の醸し出す味わいはこの時代の映画の平均的娯楽作品ではあるが、今世紀の、映像が騒々しく志しの気持ち悪い映画たちを観たくもない私には丁度良い湯加減であった。

藤純子が唄う?主題歌の歌唱力は、ご愛嬌と言うにはギリギリの線である事は警告として付け加えておこう。

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kokobat

3.5 タイトルなし(ネタバレ)

2020年9月25日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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KEO

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