ひばり捕物帖 折鶴駕篭

劇場公開日:

解説

ひばり・千代之介の捕物シリーズの一編で、瀬戸口寅雄の原作を、「お嬢吉三」の中田竜雄が脚色し、「蛇神魔殿」の工藤栄一が監督した。撮影は「大岡政談 魔像篇」の松井鴻。

1960年製作/87分/日本
原題または英題:The Soft Touch of Night
配給:東映
劇場公開日:1960年7月6日

ストーリー

江戸の祭の夜、折鶴に飾られた駕籠に乗る一人の武士が殺された。お七はその武士の手にあった女持ちの財布をたよりに料亭松葉屋に小染を訪ねたが、彼女も殺されていた。殺された武士は紀州家の家臣で、紀州家には他にも行方不明の侍が三人もいることが分った。お七が紀州家の近くを張込んでいると、一人の町娘に会った。鉄砲鍛冶広田屋の娘お糸で、紀州家に呼ばれた父が行方不明だという。その帰途、彼女らの目前で、黒覆面の一団が広田屋の死骸を川に投げこんだ。黒覆面の一団は由比正雪の道場に入った。--その頃、伊予守の家臣でお七の守り役の佐々木兵馬が、紀州家探索のため剣道指南に化けてのりこんだ。お七も、五郎八を供に紀州家に忍びこんだ。紀州家で事件が起こった。頼宣の吸物椀に毒が盛られていたのだ。正雪がそれを見抜いたことになったが、その裏にはめざわりな配膳方主席の主膳を殺し同時に頼宣に恩を売ろうとする魂胆があった。お七はこれを見抜き、妙姫の姿に戻り主膳引渡しを頼宣に願い出たが、主膳はすでに殺されていた。お七、五郎八は今度は獅子舞に化け、丸橋忠弥の道場にのりこんだ。忠弥に見破られた。お七は陰謀の非を説いた。二人を許したが、忠弥は決意をひるがえらせなかった。お七は腰元に化けて正雪の屋敷に忍んだ。陰謀決行の密談を耳にした。五郎八が倉庫に放火し、絵図面と連判状を奪った。お七の活躍で、正雪一味は捕えられた。忠弥もまた、力尽きて捕えられた。忠弥を尊敬するお七は、彼の手を握り、忠弥の子を育てることを誓った。

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