陽のあたる坂道(1958)

劇場公開日:

解説

石坂洋次郎の読売新聞連載小説の映画化。田坂具隆と池田一朗の共同脚本を「今日のいのち」の田坂具隆が監督、「素足の娘」の伊佐山三郎が撮影した。主演は「錆びたナイフ」の石原裕次郎と北原三枝、「佳人」の芦川いづみ、渡辺美佐子、その他、千田是也、轟夕起子、山根寿子、小杉勇などのベテランも出演。

1958年製作/189分/日本
原題または英題:Street in the Sun
配給:日活
劇場公開日:1958年4月15日

ストーリー

田代玉吉は出版会社の社長で、家族は妻のみどり、長男の医大生雄吉、少々ひねくれ者だが自由奔放な次男信次、それに足のわるい娘のくみ子。女子大生倉本たか子は、くみ子の家庭教師であり彼女のアパートの隣室に、高木トミ子と一人息子の民夫が住んでいた。ある日、父の玉吉と話をしていた信次は、ふとしたことから自分が父と柳橋の芸者との間に出来た子であることを知った。数日後くみ子はたか子を誘ってある喫茶店に行った。彼女はくみ子の夢中になっているジャズシンガーが、民夫なのでびっくりした。正月の元旦、信次はたか子の話からトミ子が自分の実母であると感知して、アパートをたずねた。しかしトミ子は不在で、留守居の民夫は裕福そうな信次に反感を抱いて、彼を部屋に入れようとしなかった。母のみどりは信次のことを心配して、やさしく彼をなぐさめた。信次の心の中には、たか子への愛情が芽生えていたが、持前のひねくれで、率直に言えなかった。当のたか子は雄吉とスキーにいって求婚されたが、なにか二人の間に隔りを感じ承諾できなかった。くみ子は医師の診断をうけ、足のなおるのがわかったので、民夫に結婚したいといった。その頃、雄吉はファッションモデルのゆり子と問題をおこし、そのいざこざを信次におっかぶせてしまった。しかし、信次が悪いのではないことを知ったたか子は、彼の情熱的な青年らしい真情を感じた。くみ子とたか子の計らいで、信次は民夫と会い、大喧嘩をしたがいつしか二人は兄弟愛に結ばれていった。その帰途、信次はたか子を踊りに誘い、強引に接吻した。一度は怒ったたか子も、彼の胸に抱かれるのだった。くみ子と民夫の明るい顔にも、田代家の前の坂道にも、暖かい春の陽ざしが、彼らを祝福するかのようにふりそそいでいた。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

5.0石原裕次郎の映画を観るなら外せない傑作だと思います

2020年10月2日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

傑作です
日活時代の石原裕次郎出演の映画の中ではベストだと思います
石原裕次郎とヒロインが登場するムードアクションとは内容も格調も一線を画します

確かに物語の構造は一見エデンの東に似てはいますが、全く違うものです

3時間近い長い映画ながら見応えがあり、全く中ダレしません
後半は没入して観ていると思います
特に中盤の山場、石原裕次郎と轟夕起子の直接対決のシーンは圧巻です
轟夕起子の名演技とカメラかスッと寄る演出は目の覚めるような素晴らしさでした

カメラは良いアップのカットを沢山撮っています
北原三枝の魅力を最大限に引き出していると思います
尖って高い鼻、気の強い頬骨、意志の強い眉
知的な額
超アップで横顔を写してそれを強調しています

そして薄い胸、細い腰
芝生の庭でのダンスシーンは見ものです

観終えての余韻も大変に快いものです
石原裕次郎の映画を観るなら外せない傑作だと思います

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あき240

4.0裕次郎は原作のイメージ通り。セリフまわしや価値観など全体の古臭さが...

2017年6月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、TV地上波、CS/BS/ケーブル

裕次郎は原作のイメージ通り。セリフまわしや価値観など全体の古臭さが今観るとかえって新鮮に感じられる。ストーリーのテンポも良く爽やかな余韻が残る青春映画。母親役の轟夕起子の存在感が素晴らしい。

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tsumumiki

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