BULLET BALLET バレット・バレエのレビュー・感想・評価
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正に塚本晋也といった作品
拳銃自殺で恋人を亡くしてから、自信が拳銃に取り憑かれたようになった男の物語。
久々の鑑賞です。
以前観に行った時は監督のトーク付きだったんですよね。
確かおやじ狩りにあった話でした。なつかしい。
いざ始まると最初から石川忠のサウンドがすごい。
これとタイトルバックでもう掴まれるようなんですよね。
塚本晋也も相変わらず色気があり、なかでも中村達也の起用ですよね。
よく考えつきましたよね?本当すごいと思いました。
もうその存在感がすごくて、真野きりなとのダンスシーンも幻想的でぴったりでした。
そのサウンドも、しっとりとしたモノクロも、駆け抜けるような暴力も、すべてソリッドで格好良いんですよ。
正に塚本晋也といった作品でした。
"中村達也"
塚本×不良バイオレンス
塚本晋也監督2000年の作品。
恋人を拳銃自殺で亡くした合田。
街中で出会った因縁ある少女・千里と、その不良グループの抗争に巻き込まれていく…。
“死”と“拳銃”に見せられていく男。
モデルガンを改良してまで、恋人をある意味殺した拳銃に何を求めるのか。
都会をさ迷う孤独。
千里は以前、合田に噛み付いた少女。
不良グループに属しているが、何処か孤独さがあり、合田と似た者同士を感じる。
厄不良グループは単なるヤンキーの争いに非ず、ヤクザの抗争のよう。
リーダーの後藤は血気盛ん。
合田、千里、後藤…。
復讐、孤独、各々のドラマが交錯していく…。
若者の争いに塚本作品らしい強烈作風。
テイストはありつつ、これまでの作品よりハードなバイオレンス。
当時の新しい時代へ向けた作品と言えよう。
が、らしさはあるが、それはつまり分かり難さも。
演出や映像センスはいいが、結局最後までイマイチ世界観に入り込めず。
熱狂的な塚本信者は充分魅せられるだろうが、それ以外や不良映画を期待して見た人にはよく分からない。
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