花火の舞
劇場公開日:1952年11月27日
解説
花房次郎の企画になる第一テレビィ映画プロ作品。原作の川内康範と「明日は日曜日」の須崎勝弥との共同脚本を、「涙の恋千鳥」の小田基義が監督している。撮影を伊東英男、音楽を江口夜詩、振付を西崎緑が担当している。出演者の主なものはキング・レコードの岡晴夫、「修羅八荒(1952)」の花柳小菊、「涙の恋千鳥」の重光彬のほかに、杉狂児、三島雅夫、羽鳥敏子などである。
1952年製作/66分/日本
配給:新東宝
劇場公開日:1952年11月27日
ストーリー
やなぎ橋芸者蔦次は、契り合っていた作曲家須田が突如MPによって比島に連れ去られて以来、須田が蔦次の為に作曲した未完の「花火の曲」を抱きながら、芸一本に打込んで須田の帰りを待ちわびていた。戦争孤児のみはるを人気歌手丘田晴夫の弟子に頼んだ事から、丘田の後援会長で代議士の早川は、蔦次を屡々料亭に招き、遂に須田を釈放してやるからと彼女の身体を要求したが、駈けつけた丘田によって危機を逃れた。ここで始めて丘田は蔦次ヘの恋を打開け、「花火の曲」を自分の手で完成させてくれと頼むが、蔦次もこればかりはと離さなかった。早川は蔦次と張り合っているアプレ芸者の鈴千代と結托して、明治座のやなぎ橋みどり会で蔦次の人気を蹴落そうと図るが、蔦次はもはや踊る気力もなかった。しかし丘田が蔦次の踊の為に唄ってくれるという励ましに、丘田の前に未完の「花火の曲」を差し出した。これを知った早川は早速丘田のマネージャーを抱き込んでみどり会の日、丘田を旅廻りにやる計画を樹てる。当日姿を見せぬ丘田の為会場は大騒ぎとなったが、危うい所で丘田が駈けこんでき、万雷の拍手に迎えられて、丘田と蔦次の豪華な幕が開く。