裸の島(1960)のレビュー・感想・評価
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観終わった時、この一家の人生を共有していたことに気付かされ、圧倒的な感動に包まれていた
もちろん裸で暮らしているわけではない
何もない極貧の離れ小島という意味
同時にそれを何ら装飾もなくありのままに撮影するという意味でもある
ならばドキュメンタリーで良いでないか?
何ゆえに俳優が演じるのか?
本人か地元の素人で良いのではないのか?
そもそも何ゆえに台詞がないのか?
本作のテーマとは一体何なのか?
監督は一体何を語ろうとしているのか?
こういった疑問がいくつもぐるぐると渦巻きながら、離れ小島に暮らす極貧の一家の厳しい日常を、この台詞のない映画として私達は追体験していく
単調な重労働だけの日常に会話はない
単に繰り返されるだけだ
そこには交換されるべき情報というものはない
よって、言葉もないのだ
子供ですら言葉を発しはしない
ではドラマはないのか?
そんなことはない、ドラマはある
ハプニングが起こり一家の楽しい思い出が作られるシーンがある
とても悲しい事件も起こる
それゆえに俳優が必要だったのだ
絶対に演技力を持った本格派の俳優でなければできないドラマがあるのだ
ではなぜ台詞はないのか
効果音はある、音楽もある
だからサイレント映画ではない
だかサイレント映画の技法に近い
しかも字幕もないのだ
ヒッチコックの言葉
良い映画なら、音を消しても観衆は何が起こっているかはっきりと思い描くことが出来るだろう。
明らかに会話がなされているはずのシーンも幾つかあるが台詞はない
映像で解決済みであるから不要としてそぎ落とされていたのだ
見事な撮影と脚本と演出だ
低予算ではあっても、本作に空撮は絶対に必要で無ければならないとの判断が下されているのだ
そしてそれは冒頭とラストシーンで素晴らしい効果を揚げているのだ
観終わった時、私達はこの一家の一員となっている
この一家の人生を共有していたのだ
圧倒的な感動に包まれている自分に気付くのだ
涙すら滲むだろう
淡々と続く日常と家族の絆
家族が暮らす瀬戸内海と家族旅行で訪れた尾道の風景がとても風情があって美しい。
水に恵まれない島で暮らしている為に、わざわざ船で行き来して水を運ばなくてはいけない最悪の環境だ。
それでも、子供も総出で助け合う姿には充実感みたいなものがみなぎっていて少し羨ましくも感じた。
息子の急死など突然の不幸に襲われても日常は続いていく。
ラストに奥さんが突然、桶に汲んできた水を撒き散らし、作物を引き抜いていく姿をただ傍でみつめた後に何事もなかったかのように畑仕事に戻る旦那の姿が冷たくも頼もしく思えた。
白黒で台詞は一切なく序盤から単調な日常風景が続くので、何度も眠気に襲われた。
あの坂を水桶持って登るのか?
あの家族の生活は今見ると衝撃だ。
船に乗ってあれだけの水を汲みにいくだけで重労働なのに、あそこで暮らし続ける事の苦しさ。
台詞はまったく無しで、唯一音羽信子が泣くとき位と思った。
モノクロとあのBGMのみの雰囲気にただただストーリーを追わされ続けるのだ。
「1枚のはがき」でも水桶を持って運ぶシーンがあったので、のちにこの作品を見たら、監督は水桶運ばせるのが好きなのか?と思った(笑)
長男死亡後も淡々と続く生活に何を見るのか?
衝撃的作品だ。
これはまた評価の難しい作品ですね。 映画の背景は描かれてませんが、...
これはまた評価の難しい作品ですね。
映画の背景は描かれてませんが、おそらく流れ者らしい夫婦が島で暮らしている。
来る日も来る日も、水を汲み、畑に水を撒き、農作物を作る日々。
鯛が一匹釣れれば、街に出て買い物して外食も出来るのなら漁業に転換した方が良いのではないか。
実験的作品として評価は高いのかもしれませんが、それほど心打つ物は感じられませんでした。
疑問が残る
この一家が孤島に住む説明が欲しかった。現代とは違い過ぎる生活にも共感出来ず途中は何度か眠気に襲われzzz…セリフなしの驚くべき作品ですが疑問も残った。
(午前十時の映画祭にて鑑賞)
2018-239
絶対にお勧め。観てください。
静かな映画。セリフが無い。全く無いわけではないが、島での生活を覗いているような。自然、美しい景色、力強い人々。それだけでセリフはいらない。
今はない当時の日本の風景が見られる。
音楽もとても良い。
コメンタリーで監督と音楽担当が当時を語っています。
白黒ですが画像がキレイです。
時々、観たくなる映画です。
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